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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年8月10日 No.3602 南米諸国に経済ミッションを派遣 -経済関係強化と日メルコスールEPAの早期実現を働きかけ

経団連は、7月5日から12日の日程で、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチンに経済ミッションを派遣した。5日と6日には、ブラジルのミナスジェライス州ベロオリゾンテで、日本ブラジル経済委員会(安永竜夫委員長)がブラジル全国工業連盟(CNI)と共に、第24回日本ブラジル経済合同委員会を開催した。また、9日から12日にかけては、中南米地域委員会(加瀬豊委員長)による訪南米ミッション(団長=加瀬委員長)を、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチンに派遣し、政府要人や経済界と懇談した。概要は次のとおり。

■ 第24回日本ブラジル経済合同委員会

日本ブラジル経済合同委員会

ブラジル側からは、アンドラーデCNI会長、バルトロメオCNIブラジル日本経済委員長、シルベイラ鉱山エネルギー大臣ら、日本側からは、林禎二駐ブラジル特命全権大使ら合計400人以上が参加した。

日伯の経済情勢、グローバルバリューチェーン、脱炭素化、クリーンエネルギー、デジタル化などのテーマについて、両国の企業関係者が活発に議論した。これを踏まえ、経団連とCNIは7月6日、「日伯経済関係の推進に向けた共同声明」を採択。日伯両国は、相互補完的なビジネスパートナーとして、環境、エネルギー、食料、デジタルなど、いまだ手付かずの広範なビジネス機会を有しているとしたうえで、日伯両国政府に対して、両国の一層の経済連携強化を図るため、日本メルコスール経済連携協定(EPA)の締結などの具体的な行動を求めた。

■ 訪南米ミッション

サギエル・メルコスール事務局長(左)

パラグアイでは、アブド・ベニテス大統領、ペドロ・アリアナ次期副大統領、ウルグアイでは、パガニーニ工業エネルギー鉱業大臣、サギエル メルコスール事務局長、アルゼンチンでは、マサ経済大臣、カフィエロ外務大臣、マルコ・デル・ポント大統領府戦略庁長官ら、各国の政府・政府機関の要人と懇談したほか、経済界関係者等との会合を開催した。

要人との懇談において、加瀬委員長は、日本とメルコスールの経済補完性について言及。「鉱物資源、レアメタル、畜産飼料等を日本に輸出するメルコスール諸国と、自動車、機械、インフラなどをメルコスール諸国に輸出する日本とは、強固な互恵関係にある。国際情勢が複雑化し不透明感を増すなか、この経済関係を一層強化する必要がある。そのための制度基盤として、日本メルコスールEPAの早期実現が重要である」と強調した。これに対し、各国の要人からは、メルコスール各国は、エネルギー・資源・食料の供給源として巨大なポテンシャル、特に、水力、風力、太陽光など豊富な再生可能エネルギーを有しており、これらの強みを活用すべく、技術力を備えた日本企業のさらなる投資を期待するとともに、日本メルコスールEPAの実現に賛同する――といった発言があった。

【国際協力本部】

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