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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年12月14日 No.3617 シンガポールへハイレベルミッションを派遣 -金融・資本市場関係者との建設的対話の深化に向けて

ファイン・アート・ストレージ・サービスを訪問

経団連(十倉雅和会長)は11月6日から9日にかけて、日比野隆司金融・資本市場委員長を団長とし、出雲充審議員会副議長・スタートアップ委員長、次原悦子ダイバーシティ推進委員長をはじめ総勢15人から成るハイレベルミッションをシンガポールに派遣した。

経団連は、「サステイナブルな資本主義」を実現するうえで、イノベーションの創出に対する十分な資金供給が必要不可欠であるとの認識のもと、企業と国内外の投資家との対話を促進している。その一環として、これまで米国や英国にミッションを派遣してきた。2023年は、アジアを代表する国際金融センターであるシンガポールを訪問し、多様な市場関係者との建設的対話を通じて、投資家との対話のあり方や、資産運用立国を目指す日本の取り組みに対する示唆を得るとともに、経団連や日本企業の取り組みを発信した。

■ 主な懇談相手

ロー氏(右)と日比野委員長

  1. 規制当局
    • シンガポール通貨金融局(MAS)=ビンセント・ロイ アシスタントマネージングディレクター
  2. 機関投資家
    • テマセク=ディルハン・ピレイ・サンドラセガラCEO
    • GIC=ソンチエ・シャン マネージングディレクター
    • ノルウェー銀行インベストメント・マネジメント(NBIM)=シグモンド・キルダレン シンガポール代表
  3. 市場関係者
    • シンガポール証券取引所(SGX)=ブンチャイ・ローCEO
  4. 企業
    • ブルームバーグ=現地投資家(ニティン・ジャイシュワル政府・渉外責任者等)
    • DBS銀行=シム・リム シニアアドバイザー等
    • ファイン・アート・ストレージ・サービス=チャウチョン・フー マネージングディレクター
  5. 国際機関
    • 国連開発計画(UNDP)=ニロイ・バナジー マレーシア・シンガポール・ブルネイ代表

■ ミッションの成果

今回のミッションを通じて得られた成果は、大きく5点に集約できる。第1に、グローバルな投資家からみると、日本市場の魅力が高まっていることである。円安や低金利などの経済環境、安全性、クオリティ・オブ・ライフの観点から、アジアで最も安全な日本は中国市場の代替として注目度、期待が高い。第2に、金融分野におけるイノベーションの重要性である。シンガポールは、規制当局自らがリスクを取り、オープンマインドで新しいビジネスを率先して推進しているとの説明があった。第3に、資産運用立国に向けて、海外からの投資コストを大胆に削減する必要性である。税制面での優遇はもとより、過重規制の解消をはじめわかりやすいルールづくりや英語対応は不可欠であるとの指摘があった。第4に、サステナビリティの重要性の高まりである。投資家の立場から、10年、20年という長期スパンで、ESGやDE&I(Diversity<多様性>、Equity<公平性>、Inclusion<包摂性>)といった社会課題に取り組む企業を評価し、共に歩もうとする姿勢が示された。第5に、労働人口の少ないシンガポールの、効率性と生産性を重視した人材戦略である。女性の労働市場参画や海外高度人材の活躍の重視、起業文化の育成への取り組みについて言及があった。

金融・資本市場委員会は、政府の資産運用立国に関する議論・政策へのミッションの成果の反映、海外投資家との対話を目的としたミッションの継続的な派遣、海外投資家の来日の機会をとらえた積極的な意見交換等に取り組んでいく。

【ソーシャル・コミュニケーション本部】

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