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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2025年6月26日 No.3688 第36期「経団連フォーラム21」を開講

山内アドバイザー

寺島アドバイザー

経団連事業サービス(筒井義信会長)は、経団連会員企業・団体の若手役員・部長を対象とする年間研修「経団連フォーラム21」の第36期を開講した。

5月26日、東京・大手町の経団連会館で行った開講式には、第36期の受講者34人らと共に、同フォーラムのアドバイザーを務める山内雅喜ヤマトホールディングス参与が出席した。開講式に先立ち実施した5月講座では、同じくアドバイザーを務める寺島実郎日本総合研究所会長が登壇し、「世界認識と日本の針路」をテーマに講演した。

講演のなかで寺島アドバイザーは、日本が現在、世界の潮流のなかでどれほど埋没した存在になっているかを統計等から説き示し、歴史や地政学的観点から日本が進むべき道を論じた。加えて、「経営とは時代認識である。同フォーラムを通して世界における日本の立ち位置を正しく理解し、健全な危機感を抱く経営者として成長してほしい。そして、同期メンバーと学び合うことで、課題解決力を持ち、新たな価値を創造し合えるインテリジェンスユニットを形成してほしい」とエールを送った。

開講式では、同フォーラムの修了生でもある山内アドバイザーがあいさつ。「経営を担っていく皆さんは、経験の浅い領域や先行き不透明な状況であっても難しい決断を迫られることがあるだろう。生成AIが普及し、判断のよりどころとなる情報の信頼性を見極めることが難しい時代だからこそ、自らが現場に足を運んで確認すること、そして、信頼できる人とのつながりを持つことを大切にしてほしい。同フォーラムでは、情報を見極めて決断する覚悟とネットワークを育む機会として自発的に参加してもらいたい」と、受講者を激励した。

続いて、出席した2024年度修了生2人も受講者にメッセージを寄せた。ヤマト運輸の菊池誠法人広域営業部長は、「普段は論理的思考で業務を行うことが多いなか、同フォーラムでは、創造力や発想力を働かせて社会貢献について考えたり自分自身の殻を破ったりする経験があり、人間力の向上にもつながる気付きが多くあった。また、同期メンバーとの交流からは多くの発見や刺激、勇気をもらえた。皆さんにとって、これからの一年が実りある時間となることを祈念する」と述べた。

マネジメントソリューションズの水上涼アカウントマネジメント本部ディレクターは、印象に残った講座の感想を述べつつ、「講義や同期メンバーとのグループワークを通じて、日本の社会課題をどう解決していくかを真剣に考える機会を得た。会社や組織単位での取り組みに収まることなく、ビジネスパーソンとして培ってきた経験や知識を持ち寄り、日本の将来を変えていくために交わした議論や活動は、貴重な財産となった。皆さんもメンバー同士で活発に意見を交わし、ぜひ楽しみながら参加してほしい」と伝えた。

最後に、出席した全受講者が自己紹介し、同フォーラム参加に当たっての抱負などを述べて閉会した。

◇◇◇

経団連フォーラム21は、次世代経営リーダーの育成を目的とした約10カ月にわたる年間研修。毎月1回程度、国際関係や経営戦略、組織開発、テクノロジー、哲学、芸術など多岐にわたるテーマで一流の識者が多彩な講義・プログラムを行う。企業や業種の枠を超えた相互の研さんの場を通じて、経団連ならではの良質なネットワーク形成の機会を提供している。

【経団連事業サービス】

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