
大久保氏
経団連事業サービス(筒井義信会長)は6月24日、各社の管理職を対象とした「マネジメント・フォローアップ研修」を都内で実施した。職業能力研究所の大久保幸夫代表取締役が講師を務めた。
同研修は、日頃マネジメントの実践経験を積みながらもそのスキルに不安を抱えた管理職や、マネジメントスキルのさらなる向上を図りたいと考えている管理職にリスキリングを行うものであり、2024年度に開講した。
背景には、働く人々や働き方の多様化、人的資本経営への関心の高まりがある。最近では、同質性の高い従来の組織における画一的なマネジメントよりむしろ、部下に合わせた個別のマネジメントが求められるようになってきており、企業はマネジメントのあり方を大きく変革する必要に迫られている。
今回の研修は、「他者を通じて業績を上げる」というマネジメントの本質を確認する講義から始まった。続いて、プレーヤーからマネジャーに変わるため、多様な部下に応じた支援や配慮の方法および目標管理のポイントなどを考えるグループワークを交えながら、ほぼ丸一日をかけて、管理職が身に付けるべきマネジメントの基礎的な行動やスキルを学んだ。
ワークショップでは、課題図書の『マネジメントのリスキリング』(大久保氏著、経団連出版発行)でマネジメントの中核スキルとしている「ジョブ・アサインメント(日常のマネジメント行動)」の32項目を活用。モチベーション向上やイノベーション促進などにつながるマネジャーの心得・行動についてグループ討議を行った。その他、さまざまな業種・企業の参加者同士が活発に意見交換した。
最後に、参加者一人ひとりが自らのマネジメントテーマや行動指針を設定した。加えて、希望者には大久保氏が個別相談に応じ、熱のこもったアドバイスを送った。
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「マネジメント・フォローアップ研修」は25年度、9月30日と11月6日にも実施予定。現在参加者を募集している。対象は課長職相当の管理職で、定員は各回36人。参加申し込み、問い合わせは、経団連事業サービス講座事業部門研修担当(電話03-6741-0042)まで。
【経団連事業サービス】