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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2025年12月11日 No.3709 幹事会で安藤J-FLEC理事長が講演

安藤氏

経団連は11月18日、東京・大手町の経団連会館で幹事会を開催した。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の安藤聡理事長が「今後の金融経済教育の推進に向けて」と題して講演した。概要は次のとおり。

■ 金融経済教育の重要性

国民一人ひとりが経済的に自立し、安心かつ豊かな生活を送るためには、家計管理や生活設計のための基本的な金融知識や、それぞれのライフプランに合った金融商品・サービスを適切に選択する能力、いわゆる金融リテラシーが不可欠である。

金融リテラシーの向上には金融経済教育が大きな役割を果たすが、国民のなかで金融経済教育をこれまで受けたことがある人は極めて少ない。投資詐欺をはじめとする金融トラブルも、残念ながら引き続き発生している。

こうしたなか、中立・公正な金融経済教育を官民一体で推進することが求められている。

特に、職域での金融経済教育は、極めて重要である。企業による資産形成支援や金融リテラシー教育等は従業員のエンゲージメント向上、ひいては企業価値向上に寄与すると考えられる。

職場での資産形成や金融リテラシー向上を目的とした研修は学生からの関心が高く、企業が積極的に導入している場合、就職の志望度が高まることも見込まれる。

■ J-FLECの事業

金融経済教育の重要性の高まりを背景に、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(2024年2月施行)に基づき、J-FLECが設立された。

J-FLECのミッションは、国民一人ひとりが描くファイナンシャル・ウェルビーイング(注)を実現し、自立的で持続可能な生活を送ることができる社会づくりに貢献することである。このミッションを実現するため、金融リテラシーの向上を図るプラットフォーマーとして、次の各種事業を展開している。

第一は、講師派遣事業、イベント・セミナー事業。金融経済に関する講師を全国各地に派遣し、年齢層別の出張授業、イベント、セミナーを無料で開催している。

第二は「J-FLECはじめてのマネープラン」に関する事業。お金に関する悩みについて、個別相談の無料体験等を行っている。

第三は、学校等への支援事業。金融経済教育に関する研究活動等に取り組む学校を指定し、教育研究費の助成やアドバイスを提供している。

J-FLECでは、独自の認定要件に合致し、所定の審査を通過した個人を、一定の中立性を有するアドバイザーとして認定・公表し、講師や相談員になってもらっている。こうした方は金融機関を兼業しておらず、金融商品の営業・勧誘等は一切行わない。中立・公正な立場から、安心して学べる環境を提供することができる。

企業の皆さまにも、社内研修等でJ-FLECの活用をぜひ検討いただきたい。

(注)自らの経済状況を管理し、必要な選択をすることによって、現在および将来にわたって、経済的な観点から一人ひとりが多様な幸せを実現し、安心感を得られている状態

【総務本部】

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