経団連の日タイ貿易経済委員会(石井敬太委員長、鈴木純委員長)は11月25日、タイ・バンコクで、タイ商業・工業・金融合同常任委員会(JSCCIB)と共に第26回日タイ合同貿易経済委員会を開催した。
日本とタイが成長の基盤としてきた自由貿易体制と、それを支える自由で開かれた国際秩序が大きく揺らぐとともに、中国企業がタイをはじめASEAN市場への進出を急激に拡大するなど、両国を取り巻く環境は大きな変化に直面している。
わが国にとって、タイで蓄積した産業集積を生かしながら、サプライチェーンを守り、両国の協力関係を一層強化することは喫緊の課題だ。
こうした背景のもと、今回の合同委員会では、タイ経済の現状と展望を概観したうえで、貿易投資の促進、タイの経済協力開発機構(OECD)加盟への道筋、社会課題解決に向けた日タイ協力の推進を巡り議論した。概要は次のとおり。
貿易投資をテーマとする討議では、タイ側から、自由貿易の推進に向けて地域的な包括的経済連携(RCEP)協定や日・ASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定の重要性が指摘されるとともに、グリーン、デジタルでの日本からの技術移転に期待が示された。
これに対し日本側は、地政学リスクが高まるなかでの日タイ関係の重要性を強調するとともに、第三国市場での両国企業の取り組みを提案した。
タイのOECD加盟に向けた議論では、タイ側から行政手続きの迅速化や規制緩和、汚職撲滅に向けた取り組みについて説明があり、2030年のOECD加盟への強い意気込みが示された。
これに対し日本側は、経団連はタイのOECD加盟を支持すると述べたうえで、OECDの求める基準に沿った外資規制の緩和、非関税障壁の削減、デジタル貿易の円滑化、税制改革等の進展に期待を示した。
社会課題解決に向けた日タイ協力推進の討議では、日本側は、鉄鋼生産プロセスの改善を通じたCO2の削減や、デジタル技術を活用した産業廃棄物の適正管理への取り組みを紹介した。
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合同委員会に先立ち石井・鈴木両委員長らは、エクニティ・ニティタンプラパス副首相兼財務相、ナリット・タードサティーラサック タイ投資委員会(BOI)長官、タイ日友好議員連盟、ナタポン・ルアンパンヤウット国民党党首を表敬訪問した。
エクニティ副首相からは、技術協力や人材育成など、幅広い分野での日本との連携に強い期待が寄せられた。
ナタポン氏、タイ日友好議員連盟からは、オープンで透明性の高い投資環境の確保に向けて、国内の構造改革や法整備に取り組んでいく意向が示された。
【国際協力本部】
