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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年1月15日 No.3713 2025年度生物多様性に関するシンポジウム -企業とNGO等との交流会兼ビジネスマッチングを同時開催/経団連自然保護協議会経団連自然保護協議会

左から堀上勝環境省自然環境局長、近藤氏、西澤会長

展示の模様

経団連自然保護協議会(西澤敬二会長)は12月2日、「生物多様性に関するシンポジウム」(第1部)、ならびに「企業とNGO等との交流会兼生物多様性に関するビジネスマッチング」(第2部)を東京・大手町の経団連会館で、環境省が事務局を務める「2030生物多様性枠組実現日本会議」(J-GBF)と共催した。

ネイチャーポジティブ(NP)実現のための社会経済のあり方と地域と企業の価値創造戦略をテーマとし、地域と企業の価値を共に向上させる視点から生物多様性・自然資本保全の取り組みについて考える機会とした。

シンポジウムには約220人、ビジネスマッチングには約180人の企業やNGO等の関係者が参加した。概要は次のとおり。

■ 第1部

開会あいさつで西澤会長は、政府の「生物多様性国家戦略の中間評価(案)」では、事業活動による生物多様性への配慮が前向きに評価されていることに触れた。

11月に経団連と経団連自然保護協議会が公表した「生物多様性・自然資本保全と持続的な経済成長の両立に向けた提言」の実現に向け、関係省庁や国連をはじめとする国際機関に対し、経団連の「強いコミットメント」として説明していく考えを表明した。

経団連自然保護協議会として、国内外のステークホルダーとの連携を一層強化しながら、NP実現に取り組む方針を明らかにした。

続いて、東北大学大学院生命科学研究科の近藤倫生教授が「自然を回復させつつ発展する社会構築に向けて」をテーマに基調講演を行った。

生態学を専門分野とする近藤氏は、NPの全体像とその実現に必要な科学・制度・連携の枠組みを解説した。地域が描く未来像を基に、行政や企業が連携してNP拠点を多くの地域へ広げ、日本的な自然の価値を発信していくことが重要と指摘した。

パネル討議では、環境パートナーシップ会議の星野智子代表理事がモデレーターを務めた。

パネリストには渡辺美知太郎那須塩原市長、キリンホールディングスの藤川宏常務執行役員、paramitaの林篤志Co-founder、肥後銀行の大野隆地域振興部部長が登壇し、「地域と企業の価値創造に向けた具体的な戦略とロードマップ」をテーマに討議を行った。

各パネリストがそれぞれの組織のNPの取り組みを紹介した後、近藤氏を交え、地域や企業などさまざまなステークホルダーとの共創や役割分担、過去のプロジェクトを振り返っての課題、地域と企業の両方の価値を同時に向上させていくうえでの今後の展望等について、活発な議論が行われた。

パネル討議終了後、環境省自然環境局の永田綾生物多様性主流化室長が、NP経済実現に向けた施策の最新動向を紹介した。

その後、経団連自然保護協議会事務局が11月に公表した提言の概要を説明した。

■ 第2部

交流会兼ビジネスマッチングでは、生物多様性保全に取り組むNGOやスタートアップ等の計30社・団体がブースを出展し、ピッチ(壇上でのショート・プレゼンテーション)や各ブースでの展示を行った。

各社・団体からは、地域での継続的な取り組みや自社で開発した最先端の技術をはじめ、活動内容が紹介され、来場した企業とのネットワーキングが活発に行われた。

主催者あいさつで西澤会長は、日本の経済界でNPへの関心が高まるなか、地域性や複雑性のある自然への取り組みは、多様なステークホルダーが連携することでより大きなインパクトを発揮できると述べ、関係者のさらなる連携への期待を示した。

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