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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年5月28日 No.3730 みどりネイチャーポジティブプロジェクト -農林水産省との懇談会を開催/経団連自然保護協議会

農林水産省は、農業界と経済界の互恵的な関係の構築に向け、八つの個別プロジェクトの立ち上げを予定している(2025年11月6日号既報)。

このうち「環境と調和のとれた食料システムの確立に向けた『みどりネイチャーポジティブプロジェクト』」については、農水省でプロジェクトの進め方等の検討が進められており、その一環として企業の連携可能性やニーズの把握を行うこととしている。

そこで経団連自然保護協議会(西澤敬二会長)は3月30日、東京・大手町の経団連会館で農水省との懇談会を開催した。

農水省大臣官房みどりの食料システム戦略グループの近藤謙介グループ長から説明を聴いた後、すでに農業・食料関連分野でのネイチャーポジティブ(NP)に取り組んでいるEFポリマー社、みずほリサーチ&テクノロジーズ(現みずほ総合研究所〈みずほ銀行内の組織〉)から事例をヒアリングした。

近藤氏(右から1人目)と企業の登壇者

■ 農水省のNPの取り組み(近藤氏)

みどりの食料システム戦略は50年を見据えた長期戦略として21年に策定されて以降、革新的技術の社会実装も踏まえた重要業績評価指標(KPI)を設定して施策を展開してきた。

環境負荷低減に取り組む農林漁業者の計画認定(みどり認定)はすでに全国で3万2000以上の経営体が受けており、生産現場における環境負荷低減の取り組みは着実に増えている。

生産者の温室効果ガス削減や生物多様性保全に貢献する環境負荷低減の取り組みをラベル表示する「みえるらべる」による消費者への働きかけや、J―クレジット等を通じた民間投資の動きも拡大している。

こうしたなか、農水省は、環境と調和の取れた食料システムの確立に向けた一層の施策展開に取り組んでいく。農林水産業における生物多様性保全に係る施策の推進は、その一環だ。

具体的には、(1)田園地域や里地里山における生物多様性保全をより重視した農業生産の推進(2)水田や水路、ため池等からなる生態系ネットワーク保全への取り組み(3)循環型畜産業の確立のための草地の維持管理、放牧の支援(4)森林の整備・保全、森林資源の持続可能な利用推進(5)海洋環境の保全、水産資源管理の一層の推進――などだ。

現在は、持続性の高い農林水産業の実現に向け、30年までをめどに集中的に推進すべき取り組みを「みどり加速化GXプラン」(愛称=MIDORI BOOST)として今夏に策定するため、企業と農林水産業の連携や民間投資の呼び込み、気候変動への適応、交付金制度の創設、有機農業の拡大等に関し、関係者の意見を踏まえて施策の具体化を検討している。

■ 企業ヒアリング

1.EFポリマー

同社は沖縄科学技術大学院大学(OIST)発のアグリ&素材スタートアップだ。完全有機・完全生分解性を有する超吸水性ポリマーを製造・販売している。

ヒアリングでは、農業の節水や収量安定、土壌環境の改善に貢献していること、資源循環型の農業モデルの構築、化学ポリマー代替による環境負荷低減に取り組んでいることが紹介された。

有機由来素材の適切な評価や制度上の位置付けの明確化、NPの価値を踏まえた支援制度の整備等、政府への期待も示された。

2.みずほリサーチ&テクノロジーズ

同社は自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)対応支援や持続可能な調達方針の策定、自然資本評価と金融を連動させた取り組みなどを通じ、農林水産分野を含む企業のNPへの対応を支援している。

ヒアリングでは、日本の農業特性を踏まえたデータ整備や評価指標の充実、NP農業の概念整理、インセンティブ付与を含む支援制度の拡充等の基盤を政府が整備することに期待が示された。

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