ヤクシウ大臣(左)と齋藤部会長
経団連の齋藤洋二ヨーロッパ地域委員会企画部会長は5月12日、東京・大手町の経団連会館で、コソボのルレゾン・ヤクシウ デジタル化・公共行政大臣と懇談した。ヤクシウ大臣の発言概要は次のとおり。
コソボ経済は近年の急激な国際情勢の変化にもかかわらず、安定した成長を続けている。過去4年間のGDP成長率は4%を下回ったことがなく、西バルカン地域で最高水準を維持している。GDPは2019年から6割以上増加しており、対内外直接投資も大幅に増加している。
コソボは08年に独立した、18年しか歴史がない若い国だ。若者が多く、ユーロを採用しており、法人税10%など税率は低い。これらはコソボに進出する企業にとって利点となる。法の支配や民主主義の面でも国際的に高い評価を得ている。治安も良くて安全だ。
私が担当しているICT分野は成長が著しく、輸出は4年間で大幅に増加している。政府は世界銀行の助けも借りてデジタルインフラの整備を進めており、地方でも高速大容量通信が可能だ。
プリズレンにある40ヘクタールの旧ドイツ軍駐屯地には、イノベーションを推進し、人材を育成するための拠点を整備している。この他、多くの大学にコンピューターサイエンスの講座があり、学生がデータ分析やAIを学んでいる。
毎年10月に開催される「オクトーバーテック」には、多くの人々が集まり、シンポジウムなどを行っている。
金融面では、支払いの単一の窓口を設けた。イタリアが提供する支払いシステムが実現すれば、EUとの取引はさらに円滑化される。
他の分野にも成長機会がある。エネルギー源は石炭火力だが、石炭火力のガス化に加え、太陽光や風力といった再生可能エネルギーも導入している。
インフラ整備も進めており、高速道路だけでなく、隣国アルバニアにつながる鉄道もある。こうした分野のプロジェクトに関心がある日本企業には、投資の門戸が開かれている。
日本企業には、オクトーバーテックの機会にコソボへの訪問を検討してほしい。今後も日本との友好関係を進展させたい。
【国際経済本部】
