マッケイ大使
経団連のカナダ委員会(藤本昌義委員長、赤坂祐二委員長〈当時〉)は5月26日、東京・大手町の経団連会館で、イアン・マッケイ駐日カナダ大使との懇談会を開催した。マッケイ大使の発言概要は次のとおり。
■ 包括的戦略的パートナーシップへの格上げ
3月の日カナダ首脳会談は極めて前向きかつ具体的な成果を伴うもので、両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ」へと格上げする重要な契機となった。
貿易投資の推進、サプライチェーンの強靭化、液化天然ガス(LNG)などのエネルギー協力の深化、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現に向けた継続的な連携などが確認された。
二国間協力を加速するためのロードマップが策定され、今後の協力拡大の具体的な方向性も示された。
■ 深まる日本との連携
日本は最も重要な経済パートナーの一つだ。両国関係の中核には、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)がある。
現下の国際情勢に鑑みると、自由で開かれた貿易投資環境を維持・強化していく意義は一層高まっている。
CPTPP発効後、日本との貿易量は拡大しているが、今後は日本向けのみならず、カナダからインド太平洋全域への輸出拡大を進める。カナダへの投資誘致も一層強化する。
エネルギー分野での日本との関係はこれまで以上に戦略性を増している。日本は世界有数のエネルギー輸入依存国で、カナダは信頼性の高いエネルギー生産国だ。両国が連携する余地は大きい。
カナダは信頼性の高い重要鉱物の供給国で、採掘・加工能力を強化している。エネルギー安全保障と脱炭素化の両立、強靭なサプライチェーンの構築に向け、日カナダの官民連携を通じた具体的案件の形成が今後一層重要になる。
■ 外交関係樹立100周年を見据えた将来展望
カナダ政府は2022年に「インド太平洋戦略」を策定した。この実現のために日本は重要な存在だ。
28年に両国は外交関係樹立100周年を迎える。安全保障、経済、イノベーション、人的交流など幅広い分野で、両国の政府、産業界、学術界、市民レベルでの結び付きをさらに深め、両国関係を次の段階へ引き上げたい。
日本とはこれまで長年のパートナーだったが、同時に未来に向けたパートナーでもある。
【国際経済本部】
