ホーコン皇太子(提供:Innovation Norway)
経団連の髙島誠副会長・ヨーロッパ地域委員長と東原敏昭審議員会副議長・同委員長は6月3日、都内で開催された日ノルウェーのビジネスラウンドテーブルに参加した。
この会合はノルウェー貿易産業漁業省と在日ノルウェー大使館等が主催したもの。日本とノルウェーの政財界から20人以上が参加した。途中からはホーコン皇太子も加わり、両国間の産業協力の深化の方策等について議論を交わした。
冒頭あいさつでノルウェーのラグンヒル・ショネル・シールスタ貿易産業漁業副大臣は、海洋が日本とノルウェーのアイデンティティや貿易に対する姿勢に大きく影響を与えていると指摘した。そのうえで、共に高い技術力を持ち、安全や持続可能性を重視する両国間の産業協力をさらに進めたいと述べた。
続いて開催されたラウンドテーブルでは、まず「安全保障のためのパートナーシップ」について議論した。
髙島副会長は、ホルムズ海峡に関し、海洋国家である両国が関係者に航行の自由の重要性を尊重するよう呼びかける必要があると問題提起するとともに、天然ガスの代替供給元としてノルウェーの重要性が増していると指摘した。
ノルウェー側の出席者からも航行の自由の確保に向けた両国政府の取り組みに期待が示されたほか、漁業の持続可能性を確保するための取り組みが必要との指摘もあった。
「戦略分野でのAI等の技術・協力」のセッションでは、東原副議長が、AIの利活用を進めるには大量のデータが必要であり経団連は産業データスペースの構築を求めていると紹介した。そのうえで、日ノルウェー間でデータの共有が進むことに期待を表明した。
他の出席者からは、AIを海洋や宇宙で利用している事例の紹介があったほか、信頼できるAIの構築に向けた日本とノルウェーの協力にも期待が示された。
続いてホーコン皇太子が入場。共に入場したカリアンネ・トゥング デジタル化・公共ガバナンス大臣は、世界の不確実性が増すなかで日ノルウェー間の協力の重要性が高まっていると述べた。そのうえで、エネルギー、海洋、デジタル等の分野で協力を進めたいと表明した。
AIは高齢化、気候変動、労働力不足等の課題の解決にも資することができると紹介したうえで、広島AIプロセスのような国際的な取り組みを通じてルール作りを進めることが重要だと強調した。
【国際経済本部】
