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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2018年9月6日 No.3375 社会貢献活動の投資家への説明およびSDGs推進について意見交換 -社会貢献担当者懇談会

経団連は8月10日、東京・大手町の経団連会館で社会貢献担当者懇談会(山ノ川実夏座長、岩﨑三枝子座長)を開催した。社会貢献活動の投資家への説明、SDGs(持続可能な開発目標)の推進に向けた企業の具体的取り組みについて担当者から説明を受けるとともに意見交換を行った。説明の概要は次のとおり。

(1)「社会貢献活動の投資家への説明」
武田薬品工業コーポレートコミュニケーションズ&パブリックアフェアーズ
CSRヘッド・圭室俊雄氏

現在、SDGsがステークホルダー間の共通言語になっている。ビジネスは顧客の方を、サステナビリティは社会の方を向くものだが、SDGsができたことで両者の視線の先が同じになった。

私はSDGsの達成に向けて、企業はCSRで、投資家はESG投資(環境・社会・ガバナンス対応を踏まえた投資)でアプローチしていくものと考えている。

投資家との対話では、社会貢献活動と本業とが整合していることの説明が求められる。当社において取り組みを決める際に優先されるのは常に (1)患者さん (2)社会との信頼関係構築 (3)レピュテーション向上 (4)事業発展――の順だ。実際、社会貢献活動でもグローバルヘルスが重点分野であり、従業員投票により決定されるプログラムは社会との信頼関係構築やレピュテーションに寄与している。

ただし、環境やガバナンスに比べ、社会への関与は定量化が難しく、社会貢献活動の取り組みに対する投資家側の評価手法はまだ十分ではないと考えられる。

(2)SDGsの推進

「Toyota Sanitation Project in India」
トヨタ自動車社会貢献推進部グローバル企画室長・岩﨑三枝子氏

インドの学校にトイレを建設するプログラムを行っている。SDGsの目標6「安全な水とトイレ」の実現はもちろん、女子生徒が安心できる学校づくりは女性の社会進出に資するし、企業の誘致にも有利に働く。結果、ダイバーシティ&インクルージョン社会の実現に寄与する。

単なる箱物支援にならないようにNPOの協力を得ながら手洗いやトイレ掃除の習慣化等の公衆衛生教育を行ったことで生徒の意識が変わり、それが地域の大人を動かした。

本業のトヨタ生産方式は活動の標準化・見える化に寄与できる。今後は各拠点の底流にある考え方やノウハウを共通の枠組みで整理し、共有することで、より社会的インパクトを出せる活動の創出に努めたい。

「サステナブル・シーフード社員食堂」
パナソニックCSR・社会文化部長・福田里香氏、同事業推進課長・喜納厚介氏

SDGsの目標14「海の豊かさを守る」に関わる活動に長年取り組んできた。

近年、不適切な漁業により水産資源の枯渇が進むなか、サステナブル認証(注)を取得した水産物を用いたメニューを社員食堂で提供することにした。導入には食堂担当者や給食・流通業者の共感と協力が必要である。また、社員に社会課題への気づきや参画の機会を提供すべく、認知向上に向けた取り組みやメニュー開発等の工夫を重ねた。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは持続可能な調達が求められており、今後の活動の広がりが期待できる。社員食堂でのメニュー選択という手軽な社会貢献活動が社員の消費行動を変え、消費者の行動変革を通じて持続可能な社会実現に資するよう、社会インパクトの増大を目指したい。

(注)サステナブル認証=持続可能性、責任ある管理、トレーサビリティを確保した水産物に対し、海洋管理協議会(天然)と水産養殖管理協議会(養殖)が行う認証

【SDGs本部】

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