1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2018年9月13日 No.3376
  5. 「リーダーシップと企業文化の変革」

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2018年9月13日 No.3376 「リーダーシップと企業文化の変革」 -第11回リーダーシップ・メンター・プログラムを開催/日本マクドナルド社長兼CEOのカサノバ氏が講演

講演するカサノバ氏

経団連は8月31日、女性役員のさらなる活躍を応援する「経団連女性エグゼクティブ・ネットワーク」の活動の一環として、東京・大手町の経団連会館で「第11回リーダーシップ・メンター・プログラム」を開催した。吉田晴乃審議員会副議長・女性の活躍推進委員長(当時)をはじめ過去最多となる42名の会員企業各社の女性役員が出席し、日本マクドナルド社長兼CEOのサラ・エル・カサノバ氏をメンターに迎え、講演を聞いた。講演の要旨は次のとおり。

■ 日本マクドナルドの成長戦略

日本マクドナルドは1971年に銀座に1号店をオープンして以来、急速な成長を遂げ、2010年には約3300店舗を構え、5420億円を売り上げるまでとなった。しかし、その後お客さまの価値観や消費行動の変化への対応の遅れや食品問題等で業績は悪化し、2年連続の大幅な赤字に陥った。

そのようななか、CEOに就任した私は、“お客さまの信頼”と“従業員の士気”を回復し業績改善を実現すべく、4つの柱の「事業再生計画」を策定した。

第1に、お客さまにフォーカスしたアクションである。食の安全と品質、魅力的なメニュー、バリュー(価値の提供)、QSC(Quality, Service, Cleanliness)、お客さまとのつながりに着目し、新商品の開発やお客さまとの新しいコミュニケーションツールの導入など、お客さまの信頼回復とイメージの向上に努めた。

第2に、店舗への投資の加速である。投資額を大幅に拡充し、現在まで全国の店舗の約9割をモダン化し、快適な空間の提供に努めた。

第3に、地域に密着したビジネスモデルである。本社の権限を3つの地区本部に委譲し、本社の位置づけをナショナルレストランサポートオフィスとしてフランチャイジーや店舗のサポートに徹する体制に再編した。

第4に、コストと資源効率の改善である。あらゆるコストの見直しを図った。これらの取り組みにより、16年に業績は大幅に改善し、日本は他国のマクドナルドに比べても最短の業績改善を果たすことができた。

■ チームワークと企業文化の変革

どん底からこれほどまでに回復できた一番の理由は、チームワークと企業文化の変革である。7カ国の異なる国籍・バックグラウンドを持つ経営陣でチームワークを強化し、戦略を策定した。また、従業員のワークスタイルを変革するためオフィス改装および在宅勤務システムの導入やフレックスタイムのさらなる推進等、従来の企業文化を刷新していった。加えて、年に2回、店長・フランチャイズオーナー・サプライヤーなど約4000人が一堂に会する会議を設け、事業計画の共有や士気の向上に努めている。

企業文化の変革なしには業績回復を成し遂げられなかった。われわれは、大変なときこそ目指すべき方向に向け団結することができる。今では全国で14万人ものクルーがマクドナルドの企業文化の価値を共有している。当社は今後もチームワークを武器に成長を続けていく。

◇◇◇

講演後、日本マクドナルドの成長戦略や経営者としての考え方等について活発な意見交換が行われ、カサノバ氏から多岐にわたるアドバイスが送られた。

【ソーシャル・コミュニケーション本部】

「2018年9月13日 No.3376」一覧はこちら

「週刊 経団連タイムス」一覧はこちら