1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2018年12月13日 No.3389
  5. 森記念財団から「世界の都市総合力ランキング」等について聞く

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2018年12月13日 No.3389 森記念財団から「世界の都市総合力ランキング」等について聞く -都市・住宅政策委員会企画部会・PPP推進部会

経団連は11月27日、東京・大手町の経団連会館で都市・住宅政策委員会企画部会(安達博治部会長)・PPP推進部会(竹内俊一部会長)合同部会を開催した。森記念財団の市川宏雄業務担当理事(明治大学名誉教授)から、「世界の都市総合力ランキング(GPCI)」および「日本の都市特性評価(JPC)」について説明を聞くとともに意見交換を行った。説明の概要は次のとおり。

■ 世界の都市総合力ランキング(GPCI)

当財団では、2008年から毎年、東京・大阪・福岡を含む世界の主要都市の「総合力」を多角的に分析し、順位づけをしている。「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」の6分野について、70の指標をもとに評価を行う。GPCIは、他のランキングとは異なり、第三者評価委員会の審査も受けたうえで発表しており、結果に対する信頼性が高い。そのため、世界でも数多く引用されるとともに、日本においても政府の「未来投資戦略2018」や東京都の都市政策のほか、世界経済フォーラムなどのKPIとして活用されている。

18年調査(世界44都市を対象)の上位5都市は前年同様、ロンドン、ニューヨーク、東京、パリ、シンガポールの順となった。アムステルダムの6位浮上は、Brexitに備えた企業や人材の流入によると考えられる。首位のロンドンは、オリンピック・パラリンピック効果でニューヨークを抜き、Brexitの国民投票後も失速せずトップを快走している。2位のニューヨークは、法人税率引き下げや「スタートアップ環境」「ワークプレイス充実度」の高評価により経済分野でトップを維持し、ロンドンに迫る。3位の東京は、総労働時間の短縮が奏功し居住分野で10傑入りしたほか、「GDP成長率の回復」「ワークプレイス充実度」が評価され、経済分野で3位に浮上している。

東京の課題は、「女性の社会進出の不足」「少ない外国人居住者数」「戦争で焦土と化したことによる街なかでの歴史・伝統への接触機会の限界」など、文化・交流分野にある。また、航空機の国際線の便数や五つ星ホテルの客室数も見劣りする。今後はオリパラを控えるパリや、シンガポールなどアジア諸都市の猛追もあって予断を許さず、弱点を多角的に克服する取り組みが求められる。

■ 日本の都市特性評価(JPC)

日本の主要都市の都市特性(個性の力)を明らかにするため、18年から調査を開始した。95都市を対象に、「経済・ビジネス」「研究・開発」「文化・交流」「生活・居住」「環境」「交通・アクセス」の6分野について、83の指標をスコア化し特性を分析している。

主要都市の評価をみると、大阪市は、生活・居住と環境の評価が低いが、他の項目は極めてよい。名古屋市は、対事業者サービス従業者割合、フレキシブル・ワークプレイス密度、グローバルニッチトップ企業数などで高い評価を得ている。京都市は、文化・交流で圧倒し、研究・開発も強い。福岡市は、国際会議・展示会開催件数や特区制度認定数などが評価されている。

<意見交換>

意見交換では、委員から自動運転の普及が都市に与える影響について質問があり、これに対して市川氏は「普及には相応の時間を要するだろうが、それによって自動車台数や駐車場の減少などが予想される。今後の動向を注視していく必要がある」との認識を示した。

【産業政策本部】

「2018年12月13日 No.3389」一覧はこちら

「週刊 経団連タイムス」一覧はこちら