経団連は6月5日、東京・大手町の経団連会館で「米国ビザセミナー」を開催した。米国大使館のジーザン・ルー領事部アシスタントアタッシェ兼副領事ならびにショーン・マクヘンリー国土安全保障省税関・国境取締局代表から、労働ビザおよび2024年11月から日本も対象となったグローバルエントリーの概要について、それぞれ説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。
■ ルー氏

労働ビザはいくつか種類がある。
「ESTA(エスタ)」は、90日以内の一般的な米国旅行や短期商用に限り利用可能な「電子渡航認証制度」である。ビザ免除プログラム(VWP)を用いて渡米する際に必要である。
「B1ビザ」は商用ビザであり、申請者は最長6カ月間米国に滞在できる。
「H-1Bビザ」は専門職に就く人を対象としている。米国で就く仕事の分野における学士あるいはそれ以上(もしくは同等)の資格が必要である。
「L1ビザ」は、外国企業(資格のある関連会社、親会社、子会社を含む)に継続して雇用されている社内転勤者を対象としている。
「E1ビザ(貿易駐在員ビザ)」「E2ビザ(投資駐在員ビザ)」は、日米通商航海条約に基づく米国でのビジネスを希望する貿易駐在員や投資駐在員のビザである。
ビザに関する詳しい情報は、米国大使館のウェブサイトを確認してほしい。
■ マクヘンリー氏

グローバルエントリープログラムは、米国への渡航頻度が高い人には有益である。グローバルエントリーの申請費用は120ドル、有効期間は5年間である。
グローバルエントリーでは、所定の日米の審査を受けて承認・登録されると、ESTAやビザを使って渡米する際、米国内の主要な空港に設置されているグローバルエントリー対象者専用レーンを利用することができ、迅速な入国が可能となる。
グローバルエントリーを行うモバイルアプリもある。米国に到着後、機内もしくは空港内で税関申告も含めた到着手続きができる。
税関・国境取締局はさまざまな国で最終登録面接を行う機会を設け、面接が受けやすい環境を積極的に提供している。ぜひ参加してほしい。
【国際経済本部】