
ロサン大臣(中央)
経団連の柿木真澄日本・インドネシア経済委員長は7月9日、訪日したインドネシアのロサン・プルカサ・ルスラニ投資・下流化大臣と都内で懇談した。
ロサン大臣は、近年、インドネシア政府が産業の「下流化政策」を掲げ、農業や漁業、水産養殖も含めたサプライチェーンの下流の資源の高付加価値化に取り組んでいることを説明。
加えてプラボウォ大統領のイニシアティブで進められている総延長約500キロメートルに及ぶ巨大防波堤建設プロジェクトを紹介した。同プロジェクトや、インドネシアが進める再生可能エネルギー分野など、日本企業との協業の余地は大きく、積極的な参画への期待を示した。
また、2025年2月に発足したロサン大臣が最高経営責任者(CEO)を務める政府系ファンド「ダナンタラ」についても紹介。同ファンドは銀行や通信会社をはじめとする国営企業の配当金を原資に成長産業への投資を積極的に推進していること、ダナンタラが地方政府との許認可の交渉を行うことなどを説明した。
柿木委員長は、インドネシアは天然資源や水産資源に恵まれており、今後、一層のビジネスチャンスが見込まれると述べた。そのうえで、税制や投資環境のさらなる改善、インドネシアの環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)加入申請やOECD加盟申請におけるプロセスの進展への期待を示した。
【国際協力本部】