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月刊 経団連 日本和装ホールディングス

資本金 4億5,963万円
設立 1986年7月
従業員数 152名(2013年1月現在)
本社所在地 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-2-1 東京海上日動ビルディング新館6F
事業内容 日本和装、糸の匠センター、日本和裁技術院、きものリフレッシュセンターの運営
URL http://www.wasou.com/

「なぜ、無料で習えるの?」。当社の仕事は、消費者からのそんな疑問に答えることからはじまる。「無料きもの着付教室」の企画を本格的にスタートした25年前は「タダより高いものはない」という常識が根強く、一般消費者になかなかご理解いただけなかったが、今では、ご存じのようにさまざまな分野で「無料」の業態がどんどん増えている。そして当社では、その無料の仕組みを理解されたうえで、毎年2万人を超える新しいお客様に、教室にご参加いただいている。

無料の仕組み、それは当社独自の「販売仲介」という業態がベースになっている。教室のカリキュラムのなかで「セミナー」を開催し、消費者(受講生)が、生産者から直接きものや帯の知識、つくり手のこだわり、思いを聞き、さらに選び方などを学ぶことで、購入意欲を高め、需要を広げている。

卒業後は、良質なきものを着る「機会」を企画、提供している。その最も象徴的なイベントである、日本最大級のきもの着姿の祭典「ブリリアンツ」の参加者は、全国で3000名を超える。今年は、全国大会のグランプリ受賞者には、きもの姿で米国のテレビ映画等の祭典エミー賞受賞式に出席できるという「夢」を提供する。着付教室できものの裾野を広げ、卒業後も大きな夢につなげていくことが、現代に和装文化を維持、発展させる当社の責務であると認識している。

販売仲介という新業態で和装業界を活性化


吉田重久
日本和装ホールディングス 社長

当社最大の看板事業は「無料きもの着付教室」です。テレビCM等でご存じの方もいらっしゃると存じます。昔、きものの着付けは親から子に伝えられたものです。しかし、現代においては、核家族化、社会全体の時間的余裕のなさ等から、それはまれなこととなってしまいました。残念ながら、きもの産業は縮小する傾向にありますが、自分できものを着ることができる人が少なくなれば、それは当然のことです。そのようななか、当社では「無料きもの着付教室」を開き、販売仲介という業態で、生産者と消費者を結び付けて収益を得ています。また、現在17万人に達した同教室の卒業生向けの企画で、きものを着る機会ときものを装う楽しさを継続的に提供しています。

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