2024年は、ブラジルがG20の議長国を務め、ペルーではAPEC首脳会合が開催されるなど、世界の注目が南米に集まる南米イヤーともいうべき年にあたる。
南米は世界最大の日系人社会を有し、長年、日本は鉱物資源や食料などの貿易や多くの日系企業の活動を通じて南米諸国と緊密な関係を築いてきた。経団連も中南米地域委員会をはじめ、ブラジル、コロンビア、ベネズエラの各委員会の活動を通じて、南米諸国との経済関係強化を図ってきた。
本特集では、日本と南米との関係強化の意義に加え、南米に根差して事業を拡大する日本企業の取り組みを紹介する。
南米は世界最大の日系人社会を有し、長年、日本は鉱物資源や食料などの貿易や多くの日系企業の活動を通じて南米諸国と緊密な関係を築いてきた。経団連も中南米地域委員会をはじめ、ブラジル、コロンビア、ベネズエラの各委員会の活動を通じて、南米諸国との経済関係強化を図ってきた。
本特集では、日本と南米との関係強化の意義に加え、南米に根差して事業を拡大する日本企業の取り組みを紹介する。
わが国と南米との経済関係強化
野口 泰(外務省中南米局長)
- 岸田総理のブラジル・パラグアイ訪問
- 経済ミッションの同行
- メルコスールとの経済関係強化
- 日本に対する南米諸国の期待
南米の広範なビジネス機会をつかむために
―日本メルコスールEPAの早期締結交渉開始に期待
安永 竜夫(経団連審議員会副議長、日本ブラジル経済委員長/三井物産会長)
藤本 昌義(経団連中南米地域委員長/双日会長)
- 日本と南米の補完的かつ互恵的な経済関係
- 経済関係を発展させ、社会課題の解決に共に取り組む
- 日本メルコスールEPA早期実現への期待
ブラジル・日本外交関係樹立130周年経済連携協定締結に向けて今こそ確固たる一歩を
オタヴィオ・エンヒッケ・ジアス・ガルシア・コルテス(駐日ブラジル連邦共和国大使)
- ブラジルと日本の強い絆
- 日本との経済交流の活性化に期待
- 国際社会で存在感を高めるブラジル
- 日本メルコスールEPAは双方に便益をもたらす
ブラジルの成長とともに
―王子グループのブラジル事業
磯野 裕之(王子ホールディングス社長)
- サステイナブルなビジネスモデルの先駆けとなる植林プロジェクト
- 感熱紙事業(Oji Papeis Especiais社:OPE社)の取り組み
- 次の50年へ
ブラジルでのトヨタ生産方式、カーボンニュートラルへの取り組み
ラファエル・チャン(トヨタ自動車中南米本部CEO)
- ブラジル事業の始まり
- トヨタ生産方式(TPS)への取り組み
- カーボンニュートラルへの取り組み
南米市場の発展、社会や生活者のWell-Beingへの貢献
柴原 英樹(味の素 コンシューマーフーズ事業部事業基盤グループ長)
- ブラジルでの事業展開
- ペルーでの事業展開
- 南米でのさらなる事業成長に向けて