日本のコンテンツ産業の快進撃を支えるマンガ。その知的財産(IP)はアニメやゲーム、グッズへの展開なども含め、世界中のファンを熱狂させている。他方その制作現場は、生成AIの台頭やデジタル化など、大きな変革の渦中にあり、海賊版への対応や多彩なエンタメコンテンツの中での存在感など、さらなる海外展開に向けての課題も残る。
次々とヒット作を生み出し、日本のマンガ人気の礎を築いた『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』、それぞれの編集長経験のある2人が、ライバル誌ならではの視点で対談。編集者の育て方からヒット作創出の裏側、海外展開の課題、マンガをめぐる未来像について、語り合った。
次々とヒット作を生み出し、日本のマンガ人気の礎を築いた『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』、それぞれの編集長経験のある2人が、ライバル誌ならではの視点で対談。編集者の育て方からヒット作創出の裏側、海外展開の課題、マンガをめぐる未来像について、語り合った。
栗田 宏俊
くりた ひろとし
講談社取締役
1994年に講談社へ入社後、『週刊少年マガジン』編集部に配属。キャリアを通じてマンガ編集の最前線を歩む。2013年に『イブニング』編集長に就任後、2015年には『週刊ヤングマガジン』編集長、2017年からは5年間にわたり『週刊少年マガジン』編集長を歴任し、数々のヒット作を世に送り出した。2023年から取締役としてグローバル戦略やテクノロジー分野を統括している
瓶子 吉久
へいし よしひさ
集英社常務取締役
1991年に集英社へ入社し、『週刊少年ジャンプ』編集部に配属。以来、一貫してジャンプブランドに携わる。2011年から6年間にわたり同誌の編集長として数々のヒット作を支えた。2014年にはマンガアプリの先駆けとなる『少年ジャンプ+』を立ち上げ、編集長を兼任。紙とデジタルの両輪でマンガ界を牽引する。現在は取締役としてライツ部門も担当
- ■ ジャンプとマガジンの「文化の違い」
- 編集者が仕掛けたマンガが大ヒット!
- ■ 生成AIやデジタル化、SNSがもたらす影響
- AIにできること、人間でなければできないこと
- 多彩なエンタメコンテンツの中でマンガを読者にどう届けるか
- ■ 日本マンガは世界とどう戦うか
- アニメやキャラクターグッズをマンガにどう結び付けるか
- アプリの海外展開は海賊版が課題
- 日本特有のキャラクター同士の関係性が海外でヒットする
- ■ 日本マンガの2033年。出版社の未来像
- 出版社は「才能の総合商社」