経団連事業サービスは3月26日、東京・大手町の経団連会館で「経団連グリーンフォーラム」第13期の修了式を行った。
冒頭、チーフアドバイザーを務める工藤泰三経団連副会長(日本郵船会長)が講話を行った。工藤チーフアドバイザーは、日本経済の課題である低労働生産性を改善するには、プロセス・イノベーション(少ないインプットでより多くのアウトプットを生み出す製造工程などの改革)や、プロダクト・イノベーション(高い付加価値を有する新製品・サービスの創出)のみならず、AI、IoT、ビッグデータ、ロボットなど、デジタル革新技術をフルに活用していくことが重要と指摘。次代を担うマネジャーには、そのような技術革新や人口動態、グローバル経済など大きな潮流をとらえる感覚とともに、いま社会で何が問題となっているのか課題を発見し、それを新たなビジネスとして解決していく力が求められると強調した。
続いて、アドバイザーを務める3Dラーニング・アソシエイツ代表の関島康雄氏があいさつし、各講座から得た知識は消化するのみならず、今後も深化させていくことが重要であり、そのためには学びを習慣化していくことが欠かせないと説いた。同じくアドバイザーでリクルートワークス研究所長の大久保幸夫氏は、現状に満足することなく、さらなる改善点があるはずと“不満”を持ち続けることが自分の成長につながると示唆。講座での学びを活かし、自分のキャリアゴールを目指して頑張ってほしいと激励した。
工藤チーフアドバイザーが受講生一人ひとりに修了証書を授与した後、受講生が講座内容や講師、同期生間の交流を振り返り、修了スピーチを行った。「受講者間の討議において、人によって課題への取り組み方や解決方法が異なることを実感し、大いに刺激を受けた」との感想や、「今日は修了式であるが、新たなスタートの日でもある。学んだことを活かして、さまざまな課題に積極的に挑戦していきたい」「日常の業務では知り合うことのない人々との間で築いた人脈は大きな財産となった。今後も同期とは交流を続け切磋琢磨していきたい」との意気込みが語られた。
「経団連グリーンフォーラム」は職場をリードできるプロ人材の育成を目的に、2006年に開講。ロジカルコミュニケーション、マーケティング、プレゼンテーションなど、マネジメントに必須なコアスキルならびにキャリアデザイン、リーダーシップ、企業倫理など、職業人として涵養すべきマインドを演習中心に学ぶ年間講座。第14期は6月に開講する。
詳細は経団連事業サービス研修担当(電話03―6741―0042)まで。
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