経団連の中西宏明会長は4月20日、日本労働組合総連合会(連合)の神津里季生会長とウェブ会談を実施した。
冒頭、中西会長は、新型コロナ禍について、労使が協力し、全国規模での感染拡大防止に最優先で取り組む必要性を訴えたうえで、事業の継続と雇用の維持・確保に全力で取り組む決意を表明。本格化している採用活動においても、できる限りの配慮が必要と語った。また、テレワーク等を一層促進し、仕事における「3密(密閉・密集・密接)」の回避とともに、働き手には、手洗いやマスク着用など日常生活での感染拡大防止に向けた行動を呼びかけた。
連合の神津会長は、「事業の継続と雇用の維持・確保に全力で取り組む」と中西会長自らがメッセージを発したことは極めて重要としたうえで、社会を支えている「エッセンシャルワーカー」への配慮や、雇用の維持に向けたサプライチェーンへの展開・徹底を要望した。また、パートや派遣労働者、フリーランスなど多様な働き手へのセーフティーネットの重要性にも言及した。
最後に、中西会長は、「問題の長期化も見据えて、今回を新しい経済のかたちや働き方を考えていく契機ととらえ、Society 5.0の実現に向けて、労使で力を合わせて取り組みを加速させていきたい」とした。連合の神津会長は、「働く一人ひとりがこの事態を受けてどのように行動すべきかとの自覚が必要」と述べ、労使によるメッセージ発信の重要性を強調した。
【労働政策本部】