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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2021年12月9日 No.3525 第48回北陸地方経済懇談会を開催

経団連と北陸経済連合会(北経連、金井豊会長)は11月18日、金沢市内で第48回「北陸地方経済懇談会」を開催した。経団連からは、十倉雅和会長をはじめ古賀信行審議員会議長、副会長らが、北経連からは金井会長をはじめ会員約110名が参加(うち約50名はオンライン参加)し、「『スマート・リージョン北陸』に向けた成長戦略~サステイナブルな地方創生を目指して」を基本テーマに意見交換した。

冒頭の開会あいさつで北経連の金井会長が、北経連で取りまとめた「北陸近未来ビジョン」ならびに「第五次中期アクションプラン」に基づき、「北陸のありたい姿」とその実現に向けた取り組み等について言及。意見交換を通じた諸課題の解決に大きな期待を示した。

これに対し、経団連の十倉会長は、新型コロナウイルス関連で取りまとめた各種提言を紹介。あわせて、昨年公表した「。新成長戦略」に沿って、デジタルトランスフォーメーション(DX)、グリーントランスフォーメーション(GX)の推進等をはじめとする「サステイナブルな資本主義」の実現に総力を挙げ、ポストコロナを見据えた持続可能で活力ある経済社会を構築することに強い決意を述べた。

■ テーマ1「社会基盤整備の促進」

まず、社会基盤整備の促進に関して、北経連からの問題提起に対し経団連から、

  1. (1)2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、原子力発電所の着実な再稼働を働きかけるとともに、企業の挑戦を後押しする「チャレンジ・ゼロ」を強力に推進していく(杉森務副会長)
  2. (2)地域の活性化につながる動きを促進するため、「地域協創アクションプログラム」「地域協創事例集」を取りまとめ、各地域での自律的な協創体制を確立していく(隅修三副会長)

――との発言があった。

■ テーマ2「労働生産性の向上と成長」

続いて、労働生産性の向上と成長に関して、北経連からの問題提起に対し経団連から、

  1. (1)わが国全体のDXを進めるためには、データの利活用が極めて重要である。提言「DFFT推進に向けたデータ流通政策」において、求められる政策の方向性と官民が果たすべき役割を提示している(篠原弘道副会長)
  2. (2)産学連携によるSociety 5.0人材の育成策を議論している。初等中等教育段階からデジタル人材の育成に取り組むとともに、産学官、産学官金による連携のあり方を検討していきたい(渡邉光一郎副会長)
  3. (3)日本では次世代のスタートアップを生み出す仕組みが十分に機能しておらず、人材の流動化・育成、金融・税制による支援、規制改革等が必要である。年内にも必要な施策を取りまとめ、政府に働きかけていく(南場智子副会長)
  4. (4)ポストコロナの観光において、インバウンド客のさらなる誘致と広域観光の推進が必要である。「観光立国推進基本計画」の改訂の機をとらえ、観光政策のあり方に関する提言を取りまとめる予定である(菰田正信副会長)
  5. (5)中長期的な企業価値の向上につなげる観点から、コーポレートガバナンスの強化に向けた会員企業の取り組みをサポートしている。「企業と投資家による建設的対話の促進に向けて」を取りまとめ、企業と投資家の対話の重要性を指摘している(太田純副会長)

――との発言があった。

■ テーマ3「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」

最後に、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に関して、北経連からの問題提起に対し経団連から、

  1. (1)女性活躍の推進に向けて、「2030年に女性役員比率30%以上を目指す」との目標を掲げたキャンペーンを実施し、各社での取り組みの加速を後押しする。あわせて、効果的な事例を集め、年内に公表する予定である(平野信行副会長)
  2. (2)労働生産性の飛躍的な向上にはアウトプットの最大化が重要である。「働きがい」と「働きやすさ」を高める施策を通じて働き手のエンゲージメントにつなげていくことが不可欠である(大橋徹二副会長)
  3. (3)副業・兼業の促進は、働き手のエンゲージメント向上につながるとともに、イノベーションの創出やダイバーシティの推進、リモートワークとの組み合わせを通じた地方創生にも資する。報告書の取りまとめ等を通じた理解促進を続けていきたい(冨田哲郎副会長)

――との発言があった。

◇◇◇

金沢大学を視察する一行

翌19日、一行は金沢大学を訪問。山崎光悦学長から、「地域と世界に開かれた教育重視の研究大学」の実現に向けた大学改革の歩みについて説明を受けるとともに意見交換した。その後、特徴的な取り組みであるナノ生命科学研究所、高度モビリティ研究所、がん進展制御研究所、グリーンイノベーション研究拠点を視察し、同大学の人材育成ならびに研究力強化に向けた取り組みについて理解を深めた。

【総務本部】

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