
富田氏(左)とマヒドン大学チーム
7月17日、国際労働機関(ILO)駐日事務所主催(経団連協力)による「ILOユース・コングレス 職場の安全・健康・ウェルビーイング~デジタル時代に生きる私たちの提案」が2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のEXPOホールで開催された。
同イベントは、若者が健康で安全に働く権利について学び、考え、行動することを目的に、国内外から計50チーム、約200人の学生が参加。事前審査を通過した8チームが当日の最終プレゼンテーションに臨み、タイのマヒドン大学チームが優勝した。
ILOユース・コングレスに参加した学生は、職場の安全衛生や健康など多様なテーマについて事前に学び、各チームが自らの視点で課題解決策を企画した。最終審査には、国内4チームと香港、台湾、タイ、米国の4チームが残り、「コール・トゥ・アクション」としてそれぞれが英語でプレゼンテーションした。
富田望ILO駐日代表が審査員長を務め、政府から厚生労働省労働基準局の安井省侍郎安全衛生部長、経団連からILO使用者側理事を務める長澤恵美子参事、日本労働組合総連合会(連合)から則松佳子副事務局長らが審査員として参加した。
優勝したマヒドン大学チームは、バイク配達員が直面する交通事故や精神的ストレスなどのリスクに着目し、彼らの権利と安全を守るためのアプリケーションを提案した。物語形式の工夫された発表や、世界的に注目されているプラットフォーム労働者を取り上げた点が審査員から高く評価された。
特別賞はワークスタイル変革をテーマとした日本の産業医科大学チーム、熱中症対策をテーマとした米国のブリガムヤング大学チームが選ばれた。
同イベントの司会はタレントの向井亜紀氏が務めた。冒頭でILO広報活動に参画している歌手の荻野目洋子氏が、世界の児童労働の撲滅を願うILOのキャンペーンソングを披露するなど、イベントを盛り上げた。

【労働法制本部】