経団連の中東地域委員会(兵頭誠之委員長、佐藤雅之委員長、宮田知秀委員長)は9月22日、東京・大手町の経団連会館で、サウジアラビアのハーリド・ビン・アブドルアジーズ・アル・ファーレフ投資大臣をはじめ、投資省および民間企業の関係者らを迎え、懇談会を開催した。経団連からは、兵頭副会長・同委員長をはじめ、サウジアラビアに関心を持つ企業関係者が参加し、わが国とサウジアラビアとの経済関係強化に向けて意見交換を行った。
冒頭、兵頭副会長は、日本が、カーボンニュートラル(CN)の実現に向けた産業構造やグローバル・バリューチェーンの再構築に取り組むなか、グリーントランスフォーメーション(GX)を推進するサウジアラビアと、貿易投資、技術協力に向けた官民の議論を進めることが重要との考えを示した。
これに対しファーレフ大臣は、サウジアラビアが産業多角化や国際競争力の向上を図るなか、エネルギー、製造業、金融等での日本との新たな産業協力に期待を寄せた。その一環として、サウジアラビア投資省と経団連との戦略的投資プラットフォームの立ち上げを提案し、両国における投資機会の拡大に向けて、両者が協力を強化することで合意した。
意見交換では、サウジアラビア投資省から産業戦略や経済特区について説明があり、両国の参加者から、クリーンエネルギー、デジタル、水処理、石油化学、鉄道、金融など、さまざまな分野での産業協力を巡り意見が交わされた。
【国際協力本部】
