1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2026年2月19日 No.3718
  5. サーキュラーエコノミー 訪欧ミッションを派遣

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年2月19日 No.3718 サーキュラーエコノミー 訪欧ミッションを派遣 -フィンランド、ドイツ

経団連は1月26~29日、野田由美子副会長・環境委員長を団長とし、22社・団体、37人で構成される「サーキュラーエコノミー(CE)訪欧ミッション」をフィンランド、ドイツに派遣した。

同ミッションは、2023年11月のベルギー、オランダへの派遣以来2年ぶり(24年1月1日号既報)。

CEに関し、日本政府は24年8月、「循環経済(CE)への移行」を国家戦略の一つとして推進しており、経団連が同年12月に公表した中長期ビジョン「FUTURE DESIGN 2040」(FD2040)でも、CEへの移行を目指している。

ミッションの概要は次のとおり。

■ 背景と目的

欧州ではインフレやエネルギー価格高騰、米国では環境政策の後退といった逆風が吹いている。

このような状況におけるEUのCE規制の動向や市場の方向性を理解するとともに、EU域内で先進的なCE政策を推進するドイツとフィンランドでの官民の取り組みを学ぶことを目的に、フィンランドのヘルシンキ、ドイツのベルリン、ミュンヘンの3都市を訪問した。

■ フィンランド

ムルタラ大臣(右)と野田副会長

サカリ・プイスト経済・雇用大臣やサリ・ムルタラ気候・環境大臣と懇談したほか、持続可能な航空燃料(SAF)やバイオ燃料製造大手企業のネステ、消費者教育等を担うシトラ等を訪問した。

プイスト大臣は、経済安全保障環境の深刻化に伴い、重要鉱物の確保と循環型のグローバルサプライチェーンの強靭化が急務と述べた。

ムルタラ大臣は、CEは企業の競争力と強靭性との同時実現を目指すものと強調。再生材需要創出の観点から公共調達が重要なてこになると述べた。

両大臣は、日本は自由貿易、自然への敬意等を共有する信頼できるパートナーだとして、CE実現に向けた協力に前向きな姿勢を示した。

フィンランドでは森林・海藻・バイオマスなどを活用したバイオエコノミーの取り組みが進展しており、関連するスタートアップも活躍している。産業横断的な協力によるイノベーションを重視し、産業界でさまざまなCEの実践が進んでいる。

■ ドイツ

BMWを訪問

ベルリンでは、環境省のリタ・シュヴァルツェリューア・ズッター政務次官、経済・エネルギー省のトーマス・シュテフェン事務次官に加えて、ドイツ産業連盟(BDI)、Catena-Xや関係者らと懇談した。

ズッター氏は、CEは今や環境政策のみならず、地政学的危機を踏まえた資源戦略・産業政策の中核的課題であり、再生材の使用促進に向けた市場創出が重要と述べた。

シュテフェン氏は、地政学的リスクから中国経済等からの依存を減らすべきと強調した。CEは競争力強化とレジリエンスを両立する戦略として推進すると説明。とりわけ、重要鉱物のリサイクル率向上と1次資源依存率の低下が必要であり、循環型バリューチェーンの構築を通じたEU域外への資源流出の極小化、重要鉱物資源の域内確保が重要と述べた。

日本については、数少ない信頼できるパートナーであり、日独は製造業を基盤とする輸出国として共通点が多いとして、CEを協力して推進していく期待が表明された。

ミュンヘンでは、BMW、インフィニオンを訪問。設計段階から循環を前提としたCE型ビジネスモデルへの転換の重要性などについて意見交換を行った。

◇◇◇

環境委員会は、同ミッションの成果を日本の政府や企業経営層などに広く発信していく。

【環境エネルギー本部】

「2026年2月19日 No.3718」一覧はこちら