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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年4月23日 No.3727 州知事による暫定上院議員の指名とその意義 -オクラホマ州知事の指名者は適任/ワシントンレポート

マリン長官
(画像=国土安全保障省ウェブサイト)

スティット知事
(画像=オクラホマ州政府ウェブサイト)

クリスティ・ノーム氏の解任を受け、3月24日にマークウェイン・マリン前上院議員(共和党・オクラホマ州)が国土安全保障長官に就任した。マリン氏は上院議員を辞任し、その後任はケビン・スティット オクラホマ州知事が指名することになった。

連邦議会下院で欠員が発生した場合、選出州の知事が補欠選挙を州法に基づいて速やかに実施することとされている。憲法上、暫定議員の規定はなく、下院議員は全て選挙で選出される。

一方、上院では後任議員が選出されるまで、州議会の委託によって暫定的に州知事が上院議員を指名できることとされており、45の州で知事が指名権を持っている。残りの5州(ケンタッキー、ノースダコタ、オレゴン、ロードアイランド、ウィスコンシン)は下院同様に必ず補欠選挙を要する。

この違いは、米国建国時の両院の役割の区別に起因する。下院議員は各選挙区の直接選挙で選ばれるのに対し、上院議員は当初一般投票ではなく、各州議会によって選出されていた。上院議員は州政府の代表として、連邦政府の行き過ぎを抑えて自州の利益を守ることが役割とされていたからだ。

1913年の憲法改正によって上院議員も直接選挙で選ばれるようになったが、州政府による暫定議員指名権は、上院議員と州政府のかつての関係の名残ともいえる。

暫定上院議員の指名は州知事の判断に委ねられているため、州知事が前議員と違う政党の場合、州知事が自党から後任議員を指名し、次の選挙までの上院の党派バランスを変えることも可能だ。これを防ぐため、9の州では前任議員と同じ政党の者を後任指名することを定めている。

オクラホマ州もその一つだが、この州はさらに「暫定性」についても徹底している。州法により、上院議員指名を受けた者は次の選挙には出馬しないとの書類に署名することになっているのだ。将来的に政治野心を持つ者を除外する効果がある。

3月24日、スティット知事はアラン・アームストロング氏を上院議員に指名した。アームストロング氏はエネルギー企業の会長で政治家経験はなく、州法の意図する“つなぎ”としての適任者といえる。

【米国事務所】

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