小林政調会長
経団連企業人政治フォーラム(片野坂真哉会長)は4月3日、東京・大手町の経団連会館で、自由民主党の小林鷹之政務調査会長による講演会を開催した。主要会員企業から約250人が出席した。講演の概要は次のとおり。
■ 中東情勢への対応
中東情勢の緊張が高まるなか、ホルムズ海峡の安全な通航確保と、一日も早い事態の鎮静化に向けた努力が重要であることは言うまでもない。中長期的には、今回の軍事行動を受けて、中東地域の秩序がどのように変化していくのかを注視することが求められる。
足元の対応としては、国民生活を守るため、原油・石油製品の必要量確保に向けた取り組みを進める必要がある。自民党としても、政府と密にコミュニケーションを取り、発信するよう努めている。
具体的には、赤澤亮正経済産業大臣が新たに「中東情勢に伴う重要物資安定確保担当大臣」に任命され、政府を挙げて重要物資の安定確保に努めている。
「政治の要諦は危機管理」という覚悟のもと、最悪の事態も想定し、調達における代替ルートの確保、供給の優先順位の検討を重視している。当然、パニックが生じないよう、リスクコミュニケーションも重視する必要がある。
こうした物資確保や安定供給に向けた取り組みはもとより、最終的にはホルムズ海峡の安全通航を実現するための外交交渉を強化していくことが求められる。自民党としても、政府の外交をしっかりと支えていきたい。
国民生活を守り抜くためには、エネルギーの安定供給を確保し、価格上昇を抑制することが重要だ。
石炭火力発電や安全性が確保された原子力発電の活用といった選択肢も含め、さまざまな手段を組み合わせて難局に対応していくことが求められる。長期的には核融合発電が有望な選択肢と考えている。開発・実装に向けてビジネスの挑戦を応援する仕組みを整備していきたい。
■ 経済政策の展開・投資拡大に向けて
自民党は「日本列島を、強く豊かに。」をキャッチコピーに、危機管理投資と成長投資を大きな柱として日本経済の成長を訴えてきた。
足元では、中東情勢の緊張が高まるなか、サプライチェーンの強靭化が危機管理投資に当たる。その際、国内の生産基盤の強化のみならず、東南アジアの同志国を中心に、海外生産基盤を含めたサプライチェーン全体の強靭化を進めていく観点が重要だ。
成長投資については、17の戦略分野を掲げている。いずれの産業分野も重要だが、なかでも全ての産業の基盤となる分野であるエネルギーと情報通信の優先順位が高い。国と民間がそれぞれの立場で最大限リスクを取って成長投資を進めていく環境整備を進めていきたい。
ホルムズ海峡の事実上の封鎖により、わが国の自律性がまだまだ脆弱であることが露呈した。重要なことは、平時からさまざまなリスクシナリオを考えて対策することだ。経済界には、強靭な経済構造を構築するために引き続き尽力いただくことを期待したい。
【総務本部】
大臣や主要な政治家、有識者を招いた講演会の開催などを通じ、企業人の政治参加意識の高揚と、企業人と政治とのコミュニケーションの促進に努めています。
企業人の声で政治を変えるために、皆さまのご参加をお待ちしています。
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