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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年5月21日 No.3729 スタートアップ躍進ビジョン -レビューブック2026を公表

経団連は5月19日、「スタートアップ躍進ビジョンレビューブック2026」を公表した。

2022年3月に公表した提言「スタートアップ躍進ビジョン」では、27年までに日本のスタートアップの数と成功のレベルを共に10倍にする目標「10X10X」を掲げており、毎年その実現状況のレビューを行っている。レビューブックの概要は次のとおり。

(図表のクリックで拡大表示)

22年11月に政府が公表した「スタートアップ育成5か年計画」のもと、官民による積極的な取り組みが進められている。

税制の拡充、科学技術振興機構(JST)や新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による支援策の展開等、制度面は着実に整備されてきているが、スタートアップの数と成功のレベル(ユニコーンの数)は伸び悩んでいる。

ユニコーンの数の増加には、グローバル市場にリーチできるディープテック・スタートアップがカギを握るが、資金調達を行った大学発スタートアップの社数や資金調達の総額とも前年より減少した。大学が持つ優れた研究成果(シーズ)を社会実装につなげるパスの整備が不可欠だ。

国際的な競争力の観点からも課題は多い。欧米での資金調達額は伸びている一方、日本国内の年間投資額は減少している。

スタートアップ・ゲノム社によるスタートアップエコシステムランキング(THE GLOBAL STARTUP Ecosystem Report 2025)では、東京は前年の10位から11位へと順位を下げた。

海外では、AI分野を中心とした巨額投資が急速に進むなか、日本のエコシステムの国際的な地位は足踏み状態にある。

このような状況で、高市政権下で設置された日本成長戦略会議では、スタートアップが分野横断的な課題の一つと位置付けられ、成長戦略の取りまとめに向けて議論が進行している。

5か年計画が終盤に差し掛かるなか、「諸外国並み」ではなく「諸外国を上回る」取り組みで巻き返しを図りつつ、次の5か年に向け、「第二次5か年計画」を策定すべきだ。

レビューブックには、26年1月から2月にかけて実施した第4回スタートアップフレンドリースコアリングの結果概要も掲載している。

今回は112社の企業が参加し、第1回から第4回の参加企業数は合計240社となった。4回全てに参加した「フルエントリー企業」は50社に上り、その平均点は逓増している。大企業の行動変容は着々と進んでいると評価できる。

【産業技術本部】

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