経団連の外国人政策委員会(深澤祐二委員長、大島卓委員長)は4月16日、東北経済連合会(東経連、増子次郎会長)とシンポジウム「外国人が活躍できる社会に向けて」を仙台市内で共催した。このテーマのシンポジウムは、2025年2月の名古屋市内での開催に続き2回目。
冒頭で増子東経連会長は、東北・新潟地域の都道府県別の外国人労働者数のうち、4県がワースト10に入っており、外国人材の活躍が遅れていると指摘した。
企業からは、採用・育成した外国人材が賃金の高い首都圏や関西圏に移ってしまうといった声もあり、地域一体での生活支援が必要と強調した。
日本の在留外国人は約413万人(25年末時点)と過去最高を記録し、外国人政策に関する国民的な関心は一層高まっている。
こうしたなか、政府は外国人政策に関する基本的な考え方を示した「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を26年1月に閣議決定し、近く新たな出入国在留管理基本計画を策定する。
27年4月には、技能実習制度を発展的に解消し、育成就労制度が開始される。
続いてあいさつした深澤委員長は、こうした外国人政策の転換期に企業や地方自治体等が積極的に受け入れ環境を整備し、選ばれる国となることが重要と指摘した。
パネル討議では、在留外国人が県内で最多の青森県八戸市の熊谷雄一市長、山形市のめっき加工会社で外国人を雇用して高付加価値化を図るスズキハイテックの鈴木一徳社長、仙台市内で子どもへの学習支援を行う任意団体「外国人の子ども・サポートの会」の田所希衣子代表、欧州の外国人政策を専門とする国際教養大学国際教養学部グローバル・スタディズ領域の堀井里子准教授が登壇した。
毛呂准子外国人政策委員会企画部会長がモデレーターを務め、各パネリストの取り組みや政府、企業・経済界への期待を聴いた。
閉会あいさつで大島委員長は、前回の中部地域でのシンポジウムを振り返るとともに、共通する課題はライフコースを見据えた日本語教育・学習支援だと指摘。
国が外国人政策の司令塔機能を発揮するとともに、経済界・企業も外国人が活躍できる環境の整備に取り組んでいく必要があるとし、シンポジウムを締めくくった。
パネル討議の概要は、月刊経団連8月号で紹介する。
パネル討議の模様
【産業政策本部】
