1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2026年5月28日 No.3730
  5. 緊迫する中東・イラン情勢

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年5月28日 No.3730 緊迫する中東・イラン情勢 -中東地域委員会・日本イラン経済委員会

三宅氏

経団連の中東地域委員会(兵頭誠之委員長、佐藤雅之委員長、宮田知秀委員長)と日本イラン経済委員会(井上和幸委員長)は4月15日、東京・大手町の経団連会館で、中東・イラン情勢に関する懇談会を開催し、外務省中東アフリカ局の三宅浩史審議官から説明を聴いた。概要は次のとおり。

■ 中東・イランの動向

今般の事態は、イスラエルとイランの長年の対立構造が顕在化したものと考えられる。

きっかけは2023年10月のハマス等のテロ攻撃とその後のイスラエルによるガザでの軍事作戦だ。

25年6月にイスラエルがイランの核関連施設等を攻撃したことを皮切りにいわゆる「12日間戦争」が生じ、年末年始にかけてイラン国内で暴動が発生。これを受けて26年2月28日、米国とイスラエルによるイランへの攻撃が始まった。戦線はレバノンのヒズボッラー、イエメンのホーシー派にも拡大している。

4月8日には米国とイランの間で一時停戦が合意され、4月11、12日には、パキスタンのイスラマバードで米国とイランの協議が行われたが、具体的な合意には至らなかった。現在、第2回の協議が行われる可能性が出てきている状況だ。

■ 日本政府の取り組み

事態の発生以降、日本政府もさまざまな外交努力を行っている。

第一は、米国およびイランとの意思疎通と働きかけだ。

米国とは26年3月19日の日米首脳会談をはじめ、さまざまなレベルで緊密に意思疎通を続けている。イランとも4月8日に高市早苗内閣総理大臣とマスウード・ペゼシュキアン大統領との電話会談を行ったほか、外相レベルでの会談を3回行っている。

第二に、主要国・周辺諸国等との連携だ。ホルムズ海峡の封鎖によって影響を受けるアジア諸国、イランの攻撃により直接的な被害を受けている湾岸諸国等との連携を進めている。

第三に、米国とイランの仲介を行う、パキスタン、トルコ、エジプト、サウジアラビアとも連携を推進している。

第四に、マルチの場での取り組みだ。国際海事機関(IMO)で、ホルムズ海峡での安全な海上回廊設置の提案を主導したほか、英国が主導したホルムズ海峡に関する首脳共同声明にも参加した。3月末のG7外相会合には茂木敏充外務大臣が出席し、G7外相声明を発出した。

日本人および在留邦人の保護は外務省の極めて重要な仕事であり、チャーター便を6機手配し、湾岸諸国に滞在していた邦人等1104人の出国支援を行った。

現時点(4月15日時点)では、ペルシャ湾内に日本関係船舶42隻(うち日本籍船5隻)と日本人乗組員20人がとどめ置かれており、その安全確保のため、関係国および関係企業と連絡を取りつつ、国際機関とも連携して対応を進めている。

【国際協力本部】

「2026年5月28日 No.3730」一覧はこちら