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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年6月4日 No.3731 イランが直面する人道危機の現状 -UNHCRの取り組みを聴く

高嶋氏

経団連は4月16日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とのオンライン懇談会を開催した。

UNHCRの柏富美子駐日代表、伊藤礼樹緊急事態・支援プログラム局長、高嶋由美子イラン代表、国連UNHCR協会の川合雅幸事務局長から、イランが直面する状況とUNHCRの対応等について説明を聴くとともに意見交換した。

伊藤氏は、中東危機をイラン国内、周辺国、広域的影響の「三つのインパクト圏」で捉える必要性を示した。

UNHCR側の説明の概要は次のとおり。

■ イランの現状

イランは国土が広大で、今回の紛争による被害状況は地域間で大きく異なる。テヘランやホルムズ海峡周辺など大規模な攻撃を受けた地域がある一方、現時点で大きな被害が報告されていない地域もある。

軍事施設に加え、インフラや教育施設など民間施設も広く被害を受けている。攻撃の時期や場所を正確に予測することは極めて困難な状況だ。

イランの中央銀行によれば、今回の紛争による経済的な損失は推定230億ドルで、復興には最低でも10年はかかるとの見通しが示されており、長期にわたり人道支援が必要と見込まれる。

イラン国内では爆撃等により、現時点で約320万人が国内の比較的安全な地域に一時的に避難している。周辺国に入国したイラン人は約11万人にとどまっている。

今回の紛争前より、イランでは少子化が進行する一方、イランには約160万人のアフガニスタン難民が滞在しており、労働力として重要な存在でもある。

イランはこれまで比較的寛容な難民政策を維持してきたが、今後は経済状況の悪化に伴い、より制限的な政策へ転換する可能性が高い。実際、2025年末以降、生活必需品に対する補助金が段階的に廃止され、経済的に脆弱なアフガニスタン難民が大きな影響を受けている。

■ イランでの難民支援

こうした状況を踏まえ、「経済的包摂」、すなわち難民を単なる支援対象としてではなく労働力として受け入れ、共に働く仕組みの導入を検討している。人道的支援への依存から脱却し、持続的な自立につなげたい。

今回の紛争に際して、安全に関する懸念に加え、多くの人々が住居や職を失い生活手段を喪失しており、生活支援、特に現金支援へのニーズが急増している。UNHCRでは、3月の1カ月間で約9000人に現金支援を実施した。

この他、レセプションセンターおよびコールセンターも稼働させた。アフガニスタン難民、受け入れコミュニティであるイラン国民が、訪問や電話を通じて自身の課題を相談し、解決策を模索できる。このような場を、紛争下でも継続的に運営している。

国連UNHCR協会では、難民問題への理解と共感を広げ、UNHCRの難民援助活動を支えるための活動を進めている。難民問題に関心がある方や質問等がある方は、協会の企業向け問い合わせ窓口(担当=今井、eメール=dimai@japanforunhcr.org)まで連絡いただきたい。

【国際協力本部】

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