アギラー氏(左)と西澤会長
経団連自然保護協議会の西澤敬二会長は7月13日、東京・大手町の経団連会館で国際自然保護連合(IUCN)のグレーテル・アギラー事務局長と懇談した。
西澤会長は、IUCNとのOECM(注)共同プロジェクトでの連携を歓迎。昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の採択以降、日本企業によるネイチャーポジティブ(NP)の取り組みが進展していると紹介した。
一方で、経営への統合やサプライチェーン全体を巻き込んだ仕組みづくりなど課題も多いとして「日本経済界としてNPの取り組みを着実に加速していきたい」と述べた。
これに対しアギラー氏は、国際情勢が不安定ななかでもNPの取り組みを継続することが重要であり、民間部門の役割はこれまで以上に重要になっていると指摘した。
「IUCNは事業の検討段階から実施に至るまで企業を支援している。リスク低減に加え、自然への貢献と投資リターンの両立につながる取り組みを後押ししたい」と述べた。
今後経団連との連携が期待される分野としては、生物多様性クレジットとIUCNレッドリストを挙げた。経団連や日本企業がNP推進に果たしてきた役割を高く評価し、生物多様性条約第17回締約国会議(CBD・COP17)やその先を見据え、OECMや企業連携に関する日本の経験を世界に発信してほしいと期待を示した。
これを受けて西澤会長は、生物多様性クレジットについて、議論の継続が必要だと指摘し、その動向を注視していく考えを示した。
日本では人と自然の共生を重視する考え方が根付いていると説明。日本のOECMや里山に対する考え方の意義を世界に理解してもらうため、IUCNと連携して海外への発信を強化していきたいと述べた。
最後に、IUCNとのパートナーシップを重視しており、今後も緊密な連携を続けていきたいと締めくくった。
(注)保護地域以外で生物多様性保全に資する地域
【教育・自然保護本部】
