ショーメーカー氏(左)と西澤会長
経団連自然保護協議会の西澤敬二会長は7月17日、東京・大手町の経団連会館で、生物多様性条約(CBD)事務局のアストリッド・ショーメーカー事務局長と意見交換を行った。
2026年10月にアルメニア・エレバンで開催される生物多様性条約第17回締約国会議(CBD・COP17)を前に、主要論点や日本企業によるネイチャーポジティブ(NP)推進への期待などについて幅広く意見交換した。
西澤会長は、昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の採択以降、日本企業による取り組みが着実に進んでいることを紹介。ショーメーカー氏が示す「気候変動と生物多様性は車の両輪」との考え方が、企業にも浸透しつつあると述べた。
CBD・COP17では、日本企業の取り組みや人と自然の共生を重視する考え方を国際社会に発信したいとの考えを示した。
これに対しショーメーカー氏は、日本企業について、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)採用企業数が世界でもトップクラスであり、自然関連リスクを経営課題と捉えて取り組みを進めている点を高く評価した。そのうえで、日本企業の先進事例をCBD・COP17で積極的に発信してほしいと期待を示した。
ショーメーカー氏は、CBD・COP17の最大のテーマはGBFの実施状況や進捗に関するグローバルレビュー(中間評価)だと説明。各国の取り組みに進展はあるものの、30年の目標達成にはさらなる行動の一層の加速が必要だとの考えを示した。
「自然環境は会議室のなかで守られるものではなく、現場での行動によって守られる」と述べ、企業や地域コミュニティなど非国家主体による具体的な行動の重要性を訴えた。
企業、金融機関、地方自治体、市民社会を含む社会全体で取り組む必要があるとの認識も示した。
西澤会長は「測ることが難しいから取り組まないのではなく、できることから行動を起こすことが重要」と強調。日本経済界はNP実現に向けた取り組みを引き続き加速していくとの考えを示した。
【教育・自然保護本部】
