経団連は7月27日、ピッチイベント「Keidanren Innovation Crossing(KIX)」の第37回会合を東京・大手町の経団連会館で開催した。
今回は産業技術総合研究所(産総研)の100%出資子会社であるアイストソリューションズとの連携により実施。スタートアップ、大企業などから約90人が参加した。
齊藤昇スタートアップ委員長・企画部会長による開会に続き、逢坂清治アイストソリューションズ社長CEOがあいさつした。
続いて、産総研とのシナジーが期待されるスタートアップとして認定された「AISolスタートアップ」6社がピッチに登壇し、自社の強みを訴えるとともに大企業に連携を呼びかけた。登壇者は次のとおり。
- (1)津嶋辰郎 iFactory 取締役CFO/共同創業者=医薬品や化学品の製造に必要な、反応・抽出・ろ過・乾燥といった単位操作を、立方体フレームを用いてモジュール化して組み合わせることにより、機能化学品の連続生産を可能に。省人化やコスト低減を実現
- (2)林達 ストックマーク 代表取締役CEO=AIにとって解読しづらい非構造データを構造化することによって、業務プロセスにAIを導入し、経営構造を転換することを可能に。社内データの構造化と複雑なAIエージェントの作成を通じて、生成AI導入を促進し、精度の高いデータに基づく意思決定を支援
- (3)國井晋平 ZenmuTech 専務取締役COO兼CTO=セキュリティリスクの観点から十分に活用されていない機密情報を含むデータについて、秘密分散技術や秘密計算技術を用いることにより、データを暗号化したまま分析・活用することを可能に。企業のセキュリティ強化とサービスの高付加価値化を実現
- (4)稲吉亮太 TriOrb 取締役COO=障害物の有無などにかかわらず全方向に移動可能な球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を基盤に、製造業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進。フィジカルAIを用いた効率的かつフレキシブルな生産ラインを実現し、人手不足の解消および工場での製造力の向上に寄与
- (5)熊谷亮 プロテオブリッジ 代表取締役=体内の自己抗体を高精度で測定できる技術(産総研発の技術)により、膠原病の原因となっている自己抗体を明らかにすることを可能に。病態が解明されていない膠原病についても効果的な治療法を見つけ、起こりやすい合併症を予測することで、人々が健康に暮らせる社会を目指す
- (6)久野孝稔 Veneno Technologies 代表取締役=強力な生理活性を持つ高機能で天然由来の「ジスルフィドリッチペプチド」を用いて、これまで治療が難しかった疾患領域の薬を開発。人への医療にとどまらず、抗菌性のある材料として他の分野にも展開し、ディープテックの社会実装を推進
ピッチ終了後のネットワーキングでは、登壇者と大企業の関係者らが活発に交流した。
次回のKIXは、9月29日に東京・大手町の経団連会館で開催予定。
【産業技術本部】
