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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年9月10日 No.3743 中東情勢がアフリカ経済に及ぼす影響 -今後は援助から投資へ転換を/アフリカ地域委員会企画部会

ギルピン氏

経団連は7月23日、東京・大手町の経団連会館でアフリカ地域委員会企画部会(中岡興志部会長)を開催した。

国連開発計画(UNDP)アフリカ局のレイモンド・ギルピン チーフエコノミスト兼戦略・分析・調査チーム長から、中東情勢がアフリカ経済に及ぼす影響と今後の市場・ビジネス展望について説明を聴き、意見交換を行った。説明の概要は次のとおり。

■ 中東情勢が及ぼす影響

多くのアフリカ諸国は、依然としてコロナ危機から完全には回復していない。こうしたなか、昨今の中東情勢を受けて、次の三つの要因によって、アフリカ諸国の経済や財政の状況が不安定化している。

第一に、アフリカの貿易の多くがホルムズ海峡を経由しており、貿易や物流が混乱している。

第二に、エネルギー、食料および肥料価格が高騰し、インフレ圧力を高め、政府財政と家計を圧迫している。

特に、アフリカで使用される肥料の約60%がホルムズ海峡を経由して輸入されている。

作物の種まき時期を控えるなか、肥料価格の上昇と物流の寸断が重なり、今後の収穫期に食料安全保障への不安がさらに深刻化する恐れがある。

第三に、資本市場および外国為替市場の変動だ。一部の産油国は原油価格上昇の恩恵を受ける一方、石油輸入国ではボラティリティ(価格変動性)が高まっており、通貨安や債務負担の増加が顕在化している。

こうした状況に対してアフリカ各国は、社会的セーフティネットの整備、国内市場や資本市場への支援、債務交渉などを進めてきた。

しかし中東情勢の影響で、アフリカでは新たに約100万人が貧困線を下回るとの予測もある。危機が長期化すればアフリカ経済の脆弱性は高まる。

■ 今後の展望

アフリカは他地域と比べ、投資利益率(ROI)が高い傾向にある。これは日本企業が投資している、あるいは関心を持っている地熱発電、自動車部品、液化天然ガス(LNG)、農業分野でも同様だ。

日本企業のアフリカ投資には、独自の競争優位性、長期的な視点、人材育成という強みがある。一方で、アフリカに対するリスク許容度の低さもあり、日本の対アフリカ投資額は依然として低い水準にとどまっている。

人口増加に伴う市場の拡大や、世界の重要鉱物の約3割を産出する豊富な資源はアフリカの大きな魅力だ。そのアフリカへの投資拡大には、マクロ経済の安定、人的資本や社会への投資、平和と安定がカギとなる。

アフリカが今回の中東情勢を通じてレジリエンスを高めるなか、対アフリカ戦略は、援助から投資へと考え方を転換することが重要だ。

【国際協力本部】

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