石川氏
経団連の企業行動・SDGs委員会企画部会(岸田博子部会長)とダイバーシティ推進委員会企画部会(鍋嶋美佳部会長)は「ビヨンドSDGsを見据えた日本企業のウェルビーイングに関する検討合同部会」を立ち上げ、8月7日、東京・大手町の経団連会館で初会合を開催した。
Well-being for PlanetEarthの石川善樹代表理事を招き、ビヨンドSDGsを巡る国際社会の動向や、企業経営におけるウェルビーイングの意義について、説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。
■ 次に目指すもの
SDGsが2030年に期限を迎えるなか、国際社会では、その先の45年を見据えた議論が始まりつつある。そこで問われているのが「持続可能な開発」の先に何を目指すのかということだ。
経済が成長しても、人々の健康や地球環境が必ずしも良くなるとは限らない。そこで開発そのものではなく、「人・社会・地球がより良い状態にあること」を目標に据える考え方が広がっている。SDGsの先にサステイナブル・ウェルビーイング・ゴールズ(SWGs)を見据える議論もその一つだ。
■ 人・社会・地球
ウェルビーイングは、個人の幸福だけを意味するものではない。地域社会や地球環境、さらには将来世代にまで対象と時間軸を広げ、これらの調和を図る「サステイナブル・ウェルビーイング」という考え方が注目されている。
企業には、従業員のみならず、顧客、取引先、地域社会、地球環境を視野に入れ、自らの事業がそれぞれのウェルビーイングにいかに貢献しているのかを把握することが求められるようになる。
■ 逆算と展開
SDGsは、地球規模の課題から逆算して行動する「逆算型」のアプローチであり、強い使命感を喚起する一方、「ゴール疲れ」「逆算疲れ」も指摘されている。
これに対し、ビヨンドSDGsでは、課題から逆算するのみならず、一人ひとりの「好き」「楽しい」といった思いを起点に、社会や地球にとっての価値へと広げていく「展開型」の発想も重要となる。使命感に加え、夢中になれることや高揚感を生かすことが、新たな価値創造につながる。
■ ルールを作る
ビヨンドSDGsの枠組みは、いまだ定まっていない。だからこそ、企業が早期の段階からその形成に関与することが重要だ。
カギとなるのは、目指す方向を示す「概念」、進捗を測る「指標」、具体的な「アクション」を一体として提案することだ。日本企業も自らの強みや事業を生かしてこれらを構想し、国際的なルール形成に積極的に参画していくことが期待される。
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講演後、ビヨンドSDGsを見据えた企業の役割、地域に根差したウェルビーイングの捉え方、国際的な指標・ルール形成への日本企業の参画などについて活発な意見交換が行われた。
【ソーシャル・コミュニケーション本部】
