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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年10月29日 No.3749 持続可能な物流の実現 -物流改革の推進と港湾機能の強化/国交省から聴く/ロジスティクス委員会

経団連は9月29日、東京・大手町の経団連会館でロジスティクス委員会(長澤仁志委員長、橋本剛委員長、長谷部佳宏委員長)を開催した。国土交通省の原田修吾総括審議官から「国交省の物流政策の概要」、安部賢港湾局長から「日本成長戦略における港湾ロジスティクス分野の取り組み」について、説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。

■ 物流改革の推進

原田氏

1990年の物流二法(貨物自動車運送事業法および貨物運送取扱事業法)による規制緩和を背景に、トラック運送事業への新規参入が進んだ。

一方で貨物輸送量が減少するなか、事業者数は高止まりし、運賃競争は激化している。トラックドライバーの労働時間は全職業平均より長く、賃金は全産業平均より低いなど、担い手の確保が課題だ。

こうしたなか、2024年4月からトラックドライバーにも時間外労働の上限規制が適用され、輸送力不足やドライバーの収入低下が懸念された。これを契機に政府は、物流事業者や荷主、消費者を含めた対策を進めてきた。

改正物流効率化法では、荷主・物流事業者に積載効率の向上、荷待ち・荷役等の時間短縮に努力義務を課した。一定規模以上の事業者には中長期計画の作成などを義務付け、特定荷主には物流統括管理者(CLO)の選任を義務付けている。

適正な運賃の確保と処遇改善に向け、新たに適正原価制度を導入する。人件費や燃料費などを反映した原価を国が定め、運送事業者が受け取る運賃・料金がこれを継続して下回らないよう義務付ける方針だ。トラック事業許可の5年ごとの更新制度も新設する。

これまでの官民の取り組みにより、24年度の輸送力不足は概ね克服した。ただし、追加の対策を講じなければ30年度には最大約25%の不足が生じる可能性がある。

総合物流施策大綱(26~30年度)では、(1)物流の効率化(2)商慣行の見直し(3)物流人材の地位・能力の向上と労働環境の改善(4)物流の標準化とデジタルトランスフォーメーション(DX)・グリーントランスフォーメーション(GX)(5)サプライチェーンの高度化・強靭化――を柱とする。

配送の集約、中継輸送の支援、自動運転トラックの実装を進め、持続可能で魅力ある物流産業への転換を目指す。

■ 港湾機能の強化

安部氏

高市内閣の日本成長戦略では、産業の成長を支える港湾ロジスティクスの強化が求められている。

しかし、コンテナ船の大型化に対し、日本の施設整備は追い付いていない。企業間の物流手続きでペーパーレス化が進んでいないほか、人手不足から荷役時間を制限する港もあるなど、生産性向上も課題だ。

そこで、物流の途絶や遅延のリスクを抑える危機管理投資と、日本の国際競争力を高める成長投資の両面から対策を進める。

国際コンテナ戦略港湾(図表参照)である京浜港と阪神港では、集貨の高度化などにより、直航サービスの維持・拡大を図る。港湾運営会社の運営機能や財務基盤も強化する。

(図表のクリックで拡大表示)

民間投資では、港湾荷役機械、サイバーポート(港湾インフラ分野)、次世代型倉庫の三つを重視する。

荷役機械の自動化・遠隔操作化でターミナルの生産性を高め、その普及を支える国内の生産機能も拡充する。

サイバーポートでは、民間システムなどと連携し、港湾手続きのデジタル標準化を進める。

次世代型倉庫は、庫内作業の自動化などで保管能力を拡大し、海上輸送と陸上輸送を円滑につなぐ。

国交省はこれらの取り組みを通じ、港湾の信頼性と利便性を高め、「選ばれる港湾」を目指す。

【産業政策本部】

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