左からエルトゥールル大使、トゥズジュ副大臣、チャルック委員長、
漆間委員長、井手委員長、三宅経産省審議官
経団連の日本トルコ経済委員会(漆間啓委員長、井手博委員長)は10月5日、東京・大手町の経団連会館で、第29回日本トルコ合同経済委員会を開催した。
漆間・井手両委員長とトルコ海外経済評議会(DEIK)トルコ日本経済委員会のアフメット・チャルック委員長が共同議長を務めた。
トルコ政府からムスタファ・トゥズジュ貿易副大臣、オウズハン・エルトゥールル駐日トルコ特命全権大使、日本政府からは宮本周司経済産業副大臣らを来賓に迎えたほか、両国の企業関係者約150人が参加し、活発な議論を行った。
合同経済委員会の概要と主な成果は次のとおり。
■ EPAに前向きな姿勢
現在、トルコは高インフレや高金利などによってビジネス環境が悪化している。日本企業がトルコで事業活動を継続するためには、自動車部品や鉄鋼などの輸入関税の撤廃をはじめとする市場アクセスの改善や、予見可能性の高い投資環境の整備が重要だ。そのためには日トルコ経済連携協定(EPA)の早期実現が求められる。
こうした観点から今回の合同経済委員会は、両国経済界が両国政府に対してEPAの早期実現をあらためて要請することを目的の一つとして開催された。
開会に当たり宮本副大臣は、EPAの実現は両国企業の協力を第三国に拡大し、両国経済関係をさらなる高みに導くと強調した。
トゥズジュ副大臣は、トルコの自由貿易ネットワークに日本とのEPAを一日も早く加えたいとの積極的な姿勢を示した。
■ パネル討議
第1セッションでは、EPAの枠組みのもと、ビジネス環境の改善策を継続的に協議する官民対話の仕組みを設けることが要望された。
EPA締結のメリットとして、制度の予見可能性や透明性の向上、市場アクセスの改善に加え、独自の技術や高い競争力を持つ日本の中小企業の進出促進などが挙げられ、EPAの意義があらためて示された。
第2・第3セッションでは、トルコや第三国の市場における日トルコ企業の今後の協力拡大の可能性を巡り、各業界の関係者が率直な意見を交わした。
協力に当たっては、日本企業の強みである技術力、プロジェクトマネジメント、品質管理と、トルコ企業の強みである周辺地域における幅広いネットワーク、力強いプロジェクト遂行能力を互いに生かすことの重要性が強調された。
■ 成果と今後の取り組み
経団連とDEIKは今回の合同経済委員会の成果を共同声明にまとめ、署名した。EPAを可能な限り早期に実現するため、両国経済界があらためて両国政府に働きかけることを確認した。
経団連日本トルコ経済委員会は、今回の成果も踏まえ、引き続きEPAの早期締結をはじめとしたトルコとの経済連携のさらなる強化に取り組んでいく。
【国際経済本部】
