経団連は10月1日、東京・大手町の経団連会館で消費者政策委員会消費者法部会(土屋達朗部会長)を開催した。消費者庁の落合英紀消費者制度課長から「現代社会における消費者取引の在り方を踏まえた消費者契約法検討会」の中間取りまとめについて、説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。
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消費者庁が9月10日に公表した中間取りまとめは、超高齢化やデジタル化の進展など、消費者を取り巻く取引環境が大きく変化していることを踏まえ、消費者なら誰もが多様な「脆弱性」を有するとの認識のもと、消費者契約法の見直しに向けた考え方を整理したものだ。主なポイントは次の4点。
第一は、消費者の多様な脆弱性への対応だ。消費者が安心・安全に取引できる健全な市場の実現に向け、事業者等の配慮を促すプリンシプル(行動規範、行動原則)を設ける方向性を示した。配慮規定は、具体的な行為を一律に求めるのではなく、取引の特性等に応じた事業者の創意工夫を促すものとする。
行政が指針を策定し、その策定・見直し・運用について協議する場として官民協議会を設置する。官民協議会には消費者や事業者などが参加し、各業界の優良事例を収集し、課題に関する意見交換を行うことが考えられている。
第二は、消費者契約の各過程に関する規律だ。サブスクリプションサービスなどの普及を踏まえ、継続的な契約からの離脱に関する規律も整理した。
具体的には、解約妨害の禁止、合理的な離脱方法の提供、解約の方法・条件に関する情報の提供、自動更新時の事前通知、契約の重要事項変更時の個別通知、契約者死亡時の対応手順の整備などを検討していく。
第三は、解約料に関する課題への対応だ。解約料に関する現行規定の見直しは行わず、解約料の算定根拠などに関する事業者側の説明責任を強化するため、制度の拡充を検討する。
第四は、横断的な事項だ。消費者契約法の目的規定を見直して、消費者の脆弱性への対応や、多様な関係主体が連携して安心・安全な取引環境を実現するという要素を追加する方向性を示した。
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意見交換では参加者から、契約更新時の通知について、ビジネスの実態を踏まえて柔軟に検討してほしいとの要望が出された。
契約内容の変更に関する規律については、フィッシング詐欺への懸念を踏まえ、メール以外の代替手段も認める制度設計を求める意見が出た。
これに対し落合氏は、契約更新に関する規律は事業者の努力を促すものであり、実務を大きく制約するものではないと説明した。
通知については、相手方が内容を知ることができる状態にすることを念頭に置いており、メールに契約変更の内容を全て記載することまで求めるものではないと回答した。
【経済基盤本部】
