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月刊 経団連 座談会・対談 分厚い中間層の形成に向けて

近代以降、資本主義と市場経済が人類発展の礎となってきた。しかし、行き過ぎた株主資本主義と市場原理主義への傾注が、地球環境や生態系の破壊、格差の拡大・固定化・再生産といった様々な社会課題をもたらしている。さらに、我が国は、経済の低迷や、少子高齢化・人口減少の加速といった構造的な課題も抱えている。
経団連では、こうした様々な社会課題を解決するとともに、日本経済を再び成長軌道に戻すべく、「サステイナブルな資本主義」を掲げてきた。深刻な社会課題のうち、生態系の破壊については、2022年5月に「グリーントランスフォーメーション(GX)に向けて」を取りまとめるとともに、官民で取り組む枠組みができている。
そして今回、最大の課題の一つである格差問題の解決と、持続的な経済成長の実現について検討を行い、2023年4月に報告書「サステイナブルな資本主義に向けた好循環の実現」を取りまとめた。

【特別寄稿】
分厚い中間層の形成に向けて

 十倉 雅和(経団連会長)

  • マクロ経済の低迷と中間層の衰退
  • 目指すべき社会と政策の3本柱
  • ダイナミックな経済財政運営
  • 労働分野における課題

【寄稿】
賃上げ、投資拡大による「成長と分配の好循環」の実現

 後藤 茂之(内閣府特命担当大臣(経済財政政策))

  • 新しい資本主義の加速
  • 賃金と物価の好循環に向けて
  • 成長と分配の好循環実現に向けた国内投資の拡大

日本のインフレは一過性なのか
 渡辺 努(東京大学大学院経済学研究科教授)

  • 日本のインフレをめぐる論争
    ─ 一過性かそれとも持続的か
  • インフレは持続的と考える理由
  • 賃金の先行き予想は引き続き米欧比で見劣り

構造的賃上げ
─実現のための3つの条件
 星野 卓也(第一生命経済研究所経済調査部主任エコノミスト)

  • 「労働者主導」の労働市場流動化がもたらす効果
  • 経済の好循環の芽を着実に育てるには

最先端半導体製造拠点の設立による国際競争力の強化と地域経済の発展
─Rapidusの取り組み
 小池 淳義(Rapidus社長)

  • Rapidus設立の経緯
  • Rapidusの製造拠点と波及効果

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