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月刊 経団連

月刊 経団連2023年7月号

特集 経団連定時総会 分厚い中間層の形成に向けて

特集

経団連定時総会

今次定時総会は、コロナ禍で講じていた会場内の人数制限を約4年ぶりに撤廃して開催され、会場に300人、オンラインで100人が参加した。総会では、新たに6人の副会長を選任するなど新体制を決定した。また2022年度事業報告および決算が報告されたほか、2023年度事業方針および収支予算を承認した。総会後に開かれた記念パーティーには、政界、経済界、各国大使館などから500人超が出席した。

特集:経団連定時総会

会長挨拶
成長と分配の好循環を実現する

 十倉 雅和(経団連会長)

来賓挨拶
新しい資本主義の実行にあたり、新しい官民連携を形作っていく

 岸田 文雄(内閣総理大臣)

2023年度事業方針
成長と分配の好循環を実現する

https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/039.html

新副会長の抱負

長期展望を共有し、課題解決へ向かう
 筒井 義信(日本生命保険会長)

分断の時代を越えて
 澤田 純(日本電信電話会長)

今こそ日本経済の再成長へ向けた抜本的取り組みを
 垣内 威彦(三菱商事会長)

時代の転換期における企業の存在意義
 泉澤 清次(三菱重工業社長)

グローバル・ノースの矜持と責任
 野田 由美子(ヴェオリア・ジャパン会長)

変化の時代。経済界の果たすべき役割は大きい
 亀澤 宏規(三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)

新副議長からのメッセージ

「構造的な賃金引上げ」を継続していくために
 大橋 徹二(コマツ会長)

自由で開かれた国際経済秩序の再構築に向けて
 原 典之(三井住友海上火災保険会長)

俯瞰的視野で新たな価値の創造を
 柿木 真澄(丸紅社長)

産業界の英知を結集し、不確実な時代に立ち向かおう
 兵頭 誠之(住友商事社長)

持続可能な経済社会に向けて
 齊藤 猛(ENEOSホールディングス社長)

Well-beingを実現する社会に向けて
 稲垣 精二(第一生命ホールディングス会長)

経団連の新体制/委員長等一覧/事務局機構図

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特集

分厚い中間層の形成に向けて

近代以降、資本主義と市場経済が人類発展の礎となってきた。しかし、行き過ぎた株主資本主義と市場原理主義への傾注が、地球環境や生態系の破壊、格差の拡大・固定化・再生産といった様々な社会課題をもたらしている。さらに、我が国は、経済の低迷や、少子高齢化・人口減少の加速といった構造的な課題も抱えている。
経団連では、こうした様々な社会課題を解決するとともに、日本経済を再び成長軌道に戻すべく、「サステイナブルな資本主義」を掲げてきた。深刻な社会課題のうち、生態系の破壊については、2022年5月に「グリーントランスフォーメーション(GX)に向けて」を取りまとめるとともに、官民で取り組む枠組みができている。
そして今回、最大の課題の一つである格差問題の解決と、持続的な経済成長の実現について検討を行い、2023年4月に報告書「サステイナブルな資本主義に向けた好循環の実現」を取りまとめた。

特集2:分厚い中間層の形成に向けて

【特別寄稿】
分厚い中間層の形成に向けて

 十倉 雅和(経団連会長)

  • マクロ経済の低迷と中間層の衰退
  • 目指すべき社会と政策の3本柱
  • ダイナミックな経済財政運営
  • 労働分野における課題

【寄稿】
賃上げ、投資拡大による「成長と分配の好循環」の実現

 後藤 茂之(内閣府特命担当大臣(経済財政政策))

  • 新しい資本主義の加速
  • 賃金と物価の好循環に向けて
  • 成長と分配の好循環実現に向けた国内投資の拡大

日本のインフレは一過性なのか
 渡辺 努(東京大学大学院経済学研究科教授)

  • 日本のインフレをめぐる論争
    ─ 一過性かそれとも持続的か
  • インフレは持続的と考える理由
  • 賃金の先行き予想は引き続き米欧比で見劣り

構造的賃上げ
─実現のための3つの条件
 星野 卓也(第一生命経済研究所経済調査部主任エコノミスト)

  • 「労働者主導」の労働市場流動化がもたらす効果
  • 経済の好循環の芽を着実に育てるには

最先端半導体製造拠点の設立による国際競争力の強化と地域経済の発展
─Rapidusの取り組み
 小池 淳義(Rapidus社長)

  • Rapidus設立の経緯
  • Rapidusの製造拠点と波及効果

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一般記事

【提言】
DX時代の労働安全衛生のあり方に関する提言

https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/035.html
 冨田 哲郎(経団連審議員会議長、労働法規委員長/東日本旅客鉄道会長)
 小路 明善(経団連副会長、労働法規委員長/アサヒグループホールディングス会長)
 芳井 敬一(経団連労働法規委員長/大和ハウス工業社長)

  • 4つの課題と政府に求める取り組み
  • デジタル技術とデータのさらなる活用
  • 働き手の健康確保対策の強化
  • 事業場をまたがる安全衛生活動の実施
  • 労働者以外の者の安全衛生の確保

【提言】
農業の成長産業化に向けた提言

https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/033.html
 佐藤 康博(経団連副会長、農業活性化委員長/みずほフィナンシャルグループ特別顧問)
 磯崎 功典(経団連農業活性化委員長/キリンホールディングス社長)

  • 国内の生産基盤の強化
  • 輸出の強化
  • 環境負荷軽減に向けた取り組みの促進

【提言】
データ利活用・連携による新たな価値創造に向けて

─日本型協創DXのリスタート
https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/034.html
 篠原 弘道(経団連副会長(当時)、デジタルエコノミー推進委員長/日本電信電話相談役)
 東原 敏昭(経団連副会長、デジタルエコノミー推進委員長/日立製作所会長)
 井阪 隆一(経団連デジタルエコノミー推進委員長/セブン&アイ・ホールディングス社長)

  • 目指す未来像と実現に向けた方策
  • 我が国企業におけるデータ利活用・連携の課題と解決策
  • 経団連のアクション

【報告】
「スタートアップ躍進ビジョン」公表から1年の動き

https://www.keidanren.or.jp/policy/StartUp.html
 南場 智子(経団連副会長、スタートアップ委員長/ディー・エヌ・エー会長)
 髙橋 誠(経団連スタートアップ委員長/KDDI社長)
 出雲 充(経団連審議員会副議長、スタートアップ委員長/ユーグレナ社長)

  • スタートアップ提言のフォローアップ
    • 10X10Xの実現へ始動
    • 提言の実現状況を評価するレビューブックを刊行
  • スタートアップフレンドリースコアリングの実装と結果
    • スコアリングにより大企業の行動変容を促す
    • スコアリング回答結果の概要
    • より多くの企業の参加が重要

【報告】
産学協働で取り組む人材育成としての「人への投資」

─「産学協議会2022年度報告書」を公表
https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/031.html
 (経団連SDGs本部)

  • 質の高いインターンシップを核としたキャリア形成支援の推進
  • 大学ならではのリカレント教育の推進
  • テーマ別懇談会での検討

【寄稿】
東京国立博物館の展望と構想

─創立151年の新たなスタート
 藤原 誠(東京国立博物館長)

  • 事業資金獲得に向けた取り組み
  • 快適な空間の創出

【特別対談】
望ましい未来社会の創造に向けて

経団連は「サステイナブルな資本主義」の深掘りと実践を目的として、様々な検討を進めている。
本対談では、経済界・アカデミアそれぞれの立場から、人類にとって望ましい未来社会のあり方を展望する。

 十倉 雅和(経団連会長)
 マルクス・ガブリエル(ボン大学教授/The New Institute アカデミックディレクター)
 中島 隆博(司会:東京大学東洋文化研究所所長・教授/21世紀政策研究所研究主幹)

  • 「入れ子構造の危機」とは
  • 資本主義の課題
  • 未来社会のあるべき姿

※ 対談の詳細は、21世紀政策研究所ウェブサイトを参照

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