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月刊 経団連

月刊 経団連2023年8月号

特集 Entertainment Contents ∞ 2023 ─Last chance to change─

巻頭言

力強い日本経済の確立のために

冨田 哲郎 (経団連審議員会議長/東日本旅客鉄道会長)

失われた30年の要因は何か。端的に言うと、短期利益に偏ったガバナンス(企業経営の基軸)が一因だったのではないか。本来、企業経営の基軸とその評価指標は業種や業態ごとに異なるものであり、定型的・他律的な基準や指標で画一的に決定、評価されるべきものではないはずである。

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特集

Entertainment Contents ∞ 2023 ─Last chance to change─

コンテンツ産業は、創造性とデジタルの時代において高い潜在力を持つ成長産業である。日本はこれまで、漫画・アニメ・ゲーム等、世界のコンテンツ市場で高いシェアを誇ってきたが、世界的な競争激化の中、優位性を失う可能性がある。
こうした中、経団連は2022年6月にクリエイティブエコノミー委員会を新設し、2023年4月に提言 「Entertainment Contents ∞ 2023 ─Last chance to change─」 を公表した。同提言では、世界における日本発コンテンツのプレゼンスを持続的に拡大する、という目標を掲げ、人への投資が生命線であるという観点から、人材育成、海外展開、拠点整備など五つの具体的な施策を提示した。

座談会:日本のコンテンツ産業の飛躍に向けて

  • 南場 智子 (経団連副会長、クリエイティブエコノミー委員長/ディー・エヌ・エー会長)
  • 村松 俊亮 (経団連クリエイティブエコノミー委員長/ソニー・ミュージックエンタテインメント社長)
  • 赤松 健 (参議院議員/漫画家)
  • 岡本 美津子 (東京藝術大学副学長・同大学院映像研究科教授)
  • 中山 淳雄 (エンタメ社会学者/Re entertainment代表取締役)
  • ■ コンテンツ市場の変化と日本の現状・課題
  • 日本の基幹産業としてのコンテンツ産業への期待
  • ■ 今、何をなすべきか ─人への投資が生命線
  • 制作・教育現場における人材育成の課題
  • グローバルな知見のある人材の受け入れ体制
  • 才能ある若手クリエイターが世に出るための支援体制
  • ■ 日本のコンテンツ産業が目指すべき姿と必要な施策
  • 匠の才能を活かしながら産業としての安定化を図る
  • 海外展開における知財管理の課題
    ─良貨をもって悪貨を駆逐する
  • ■ それぞれが果たすべき役割と連携のあり方
  • 立場を超えた分野横断的な連携
  • コンテンツを超えた波及効果による産業化
  • 教育・制作・娯楽が集約された象徴的拠点の整備
  • クリエイティブ産業の空洞化を防ぐためのアーカイブ構想
  • 有機的な相乗効果で世界に日本発コンテンツを発信
  • コンテンツ産業自体のステータス向上を

提言「Entertainment Contents ∞ 2023
─Last chance to change─」概要

https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/027.html
 (経団連産業政策本部)

アニメーション制作における人材育成・制作力強化に向けた取り組み
 浅沼 誠(バンダイナムコフィルムワークス社長)

  • バンダイナムコフィルムワークスにおける人材育成の取り組み
  • グループのアセットを活用した制作力強化と人材交流

産学・地域連携でクリエイターを育てる
─公立高校で全国初のマンガ学科が目指す未来
 持田 修一(コアミックス取締役・熊本コアミックス社長)

  • 海外の漫画クリエイターの育成に向けて漫画賞を創設
  • 熊本との縁の深まり
  • クリエイターと高校生との切磋琢磨が未来につながる
  • 世界中から才能を集めて育成し世界に羽ばたかせたい

日本のコンテンツが世界で花開くために国を挙げての取り組みを!
 山下 貴司(衆議院議員・元法務大臣
自民党知的財産戦略調査会デジタルコンテンツ小委員長)

  • 著作権等の制度改革によりコンテンツ創作・利用の好循環を
  • 日本の誇るべきコンテンツを世界へ
  • ロケ誘致・ロケツーリズムの推進
  • 日本のコンテンツ産業の競争力強化のための経済界との連携の必要性

これからの文化庁と文化芸術コンテンツの海外展開
 都倉 俊一(文化庁長官)

  • 文化庁におけるこれまでの取り組み
  • インバウンド、グローバル展開の今後
  • 文化芸術の基幹産業化へ

海外の日本映画ファンを増やすために
 梅本 和義(国際交流基金(JF)理事長)

  • 新海誠監督作品がインドにもたらしたインパクト
    ―4兆円超市場における「5万6千人の署名」が意味すること
  • 計り知れないアジアの可能性:11日間で234万回の視聴数
    ―中国・韓国・ASEANでの展開と成果
  • 人の育成の重要性
    ―現地人材の育成とパートナーシップがもたらすもの
  • さらなる日本映画ファンを発掘・開拓するために
    ―「寅さん」や「地方の魅力」にも光をあてて

大航海時代の音楽業界
─拡大するIP市場と変化する消費形態
 籔井 健一(グリッジ代表取締役)

  • 音楽業界をめぐる変化
    ―「聴く」から「使う」へ
  • 「守りつつ、解放する」ことから生まれる新たな機会
  • デジタル時代の音楽事業

韓国における官民によるコンテンツ振興の歩みと今後の取り組み
 李 咏勲(韓国コンテンツ振興院(KOCCA)日本ビジネスセンターセンター長)

  • 文化鎖国政策から開放政策へ
  • コンテンツ振興政策の基本理念と地方への展開
  • ネット配信プラットフォームの影響と制作現場の変化

クリエイティブコンテンツとその影響力
─岐路に立つ日本
 トマ・シルデ(SEFA EVENT, A JTS GROUP COMPANY
CEO・開発・マーケティングマネージャー
Japan Expo / Amazing共同創設者)

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一般記事

【報告】
東日本大震災からの真の復興に向けて

─災害復興特別委員会による被災地視察
 冨田 哲郎(経団連審議員会議長、災害復興特別委員長/東日本旅客鉄道会長)

  • 震災の教訓を活かし、ハードからソフトへ
  • 震災跡地における新たな産業の創出
  • 視察の成果を踏まえた経団連の今後の取り組み

One step together! お越しください、香川県へ!
 池田 豊人(香川県知事)

  • 企業誘致アクションプラン策定の趣旨
  • アクションプランの具体的施策
  • 香川県での立地のメリット

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