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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2021年5月20日 No.3499 経団連・超教育協会共催シンポジウム「経団連が描く学びのDXに向けたロードマップ」を開催

経団連と超教育協会(小宮山宏会長)は4月21日、「経団連が描く学びのDXに向けたロードマップ」をテーマにオンラインシンポジウムを共催した。経団連からは、小宮山利恵子イノベーション委員会エドテック戦略検討会座長が登壇し、提言「Society 5.0時代の学びⅡ~EdTechを通じた自律的な学びへ」3月18日号既報)を紹介した。小宮山座長の説明は次のとおり。

■ 教育界をめぐる状況

2020年、教育界は激動の1年だった。新型コロナウイルスの影響で、3月には臨時休校となり、GIGAスクール構想が前倒しされ、20年度末までに一人一台端末整備が完了した。

さらに、小学校の学習指導要領が改訂され、教員の働き方改革、教員免許状の更新などさまざまな課題が一気に押し寄せた。

■ EdTechを活用した自律的な学び

パーソナライズ、シームレス、ダイバーシティ、クリエイティブという4つの新たな学びのキーワードの実現によって、自律的な学びが達成される。リモートワークでの上司の悩みとして、社員が自律的に働けていないことが挙げられた。その原因には、自律的に学べていないことがあるのではないかと考えられる。学校教育でEdTechを利用することで自律的な学びの実現が期待できる。

学びのDX(デジタルトランスフォーメーション)は改善ではなく改革である。紙をデジタルに置き換えるだけではなく、デジタルの導入で学び全体がどうなっていくかを考える必要がある。創造力を育むことなど、アナログ・リアルの果たす役割が大きい分野もあるため、オンラインとオフラインそれぞれの良さを活かすことも重要である。

■ 「学び」のDXに向けて果たすべき役割

提言で示したロードマップでは、今はステップ1の段階であり、学びのDXはまだ始まったばかりである。ここから、ステップ2として学びのデジタル化を試行錯誤する段階に移る。電子黒板が各学校に配布された際は、事例が共有されず活用の差が大きかったため、EdTech活用事例の全国展開が重要となる。それを経てステップ3として、学習データの連携による自律的な学びの深化サイクルを実現する。

教員・学校はEdTech活用を推進してほしい。一番恐れているのは、「EdTech・ICT教育は使えない」と結論付けられ活用されないことである。テクノロジーを利用して学びを促進している世界各国と大きな差が開いてしまうことを危惧する。

■ EdTech推進に向けた環境整備

EdTech推進には、データ活用のグランドデザインを描き、個人情報保護法制を統一することが必須である。さらに、高校生や教員の端末、通信環境の整備も欠かせない。教員研修内容や外部との連携についても考える必要がある。

(参考)超教育協会 https://lot.or.jp/

【産業技術本部】

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