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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年10月8日 No.3746 東北地方経済懇談会を開催 -基本テーマは「2040年を見据えた地域の未来創造」

共同宣言を採択

経団連と東北経済連合会(東経連、樋口康二郎会長)は9月16日、仙台市内で「第58回東北地方経済懇談会」を開催した。経団連からは筒井義信会長、副会長らが、東経連からは樋口会長ら会員約160人が参加し、「2040年を見据えた地域の未来創造~人口減少社会における経済界の新たな役割」を基本テーマに意見交換した。

経済懇談会に先立って開催した昼食懇談会では、村井嘉浩宮城県知事から、人口減少を見据えた広域連携や民間活力導入の取り組みについて説明を聴き、東経連首脳を交えて意見交換した。

経済懇談会の開会あいさつで東経連の樋口会長は、東北圏では人口減少や物価高、気候変動などの課題が同時に顕在化していると指摘。そのうえで「社会課題解決の先進地域」として企業と地域が一致団結して投資の促進や広域連携に取り組むと述べた。

続いて筒井会長があいさつ。設備投資、研究開発投資、賃金引き上げを含む人的投資から成る「三位一体の国内成長投資」を通じて、力強い経済成長を導く「投資牽引型経済」の実現に取り組むとあらためて決意を示した。人口減少という大きな課題を乗り越え、地域の持続的な成長を実現していくことも重要だと述べた。

■ セッション1

「40年に向けた産業構造の変化と企業の方向性」と題し、まず東経連が東北圏の成長分野や企業変革について問題提起した。これに対して経団連から、

  1. (1)人口減少下において企業には労働生産性の向上が求められる。そのためには、デジタル技術の活用やスキルアップ、多様な人材の活躍促進、労働移動の推進、エンゲージメント向上などが求められる(長澤仁志副会長)
  2. (2)日本経済の持続的成長には、生産性向上とエネルギー源の確保が不可欠。その実現のカギは、科学技術立国の実現に向けた官民の積極投資や異業種・異分野との共創だ(佐藤恒治副会長)
  3. (3)AIは単なる業務効率化のツールではなく、経済社会の構造を変え得る存在。半導体・エネルギー・農業など、地域の成長分野とAIを掛け合わせる余地は大きい(秋池玲子副会長)
  4. (4)日本経済の中長期的成長には、エネルギー需給構造の強靭化が欠かせない。こうした観点から、東北圏における柏崎刈羽原子力発電所6号機の運転再開や、六ヶ所再処理工場の建設は重要な取り組みだ(兵頭誠之副会長)

――との発言があった。

■ セッション2

「持続可能な地域づくり(地域経済活性化)」をテーマに、まず東経連が人口減少下の広域連携の必要性などについて問題提起した。これに対して経団連から、

  1. (1)人口減少への対応として、より広い圏域で各地域が連携する「新たな道州圏域構想」のもと、産業クラスター形成、戦略的インフラ投資、生活空間の集約化・効率化を一体的に進めるべきだ(野田由美子副会長)
  2. (2)東北圏は、わが国有数の農林水産業の集積地域。アグリテックの活用、広域連携との掛け合わせ、企業参入やスタートアップとの連携などにより、持続可能な農業モデルを構築する必要がある(小川啓之副会長)
  3. (3)東日本大震災からの復興をモデルケースとしつつ災害に強い街づくりを実現するためには、平時と災害時の双方を念頭に置く「フェーズフリー」の街づくりや、老朽インフラの計画的かつ効率的な点検・再整備が重要だ(小宮暁副会長)

――との発言があった。

■ セッション3

経済団体や企業の役割について、東経連が問題提起した。これに対して経団連から、

  1. (1)経済団体には、全体最適の観点に立ち、豊かな経済社会の実現に向けた「正論」を発信する役割が求められる。地域の経済界の総意を踏まえた提言を行う地方経済連合会の役割は一層拡大している(亀澤宏規副会長)
  2. (2)企業は、中長期的な価値創造に向けた経営資源の適切な配分と成長投資の実現に取り組むべき。企業と投資家の建設的な対話の深化も求められる(髙島誠副会長)

――との発言があった。

■ 総括

最後に泉澤清次副会長は「東北圏でのさまざまな動きは地域のみならず日本全体の持続的な成長や経済安全保障にもつながる。この重要な地域でのさらなる取り組みの進展に期待する」と総括した。

27年3~9月に横浜市で開催される2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)への来場と機運醸成も呼びかけた。

意見交換後、経団連と東経連は懇談会の総括として共同宣言を採択した。両団体は、東北圏の可能性を日本全体の持続的な成長につなげるため、戦略的投資と企業変革の促進、多様な広域連携による地域の新たな価値創造などに積極的に取り組み、両団体の連携を一層強化することを表明した。

■ ナノテラス視察

ナノテラスを視察

懇談会に先立ち、一行は仙台市の次世代放射光施設「ナノテラス」を視察した。

光科学イノベーションセンターの高田昌樹理事長から、研究への産業界の参画や、AIが実験計画を立案し、最適な設備を提案する取り組みなどの説明を受け、同施設からのイノベーション創出の可能性への理解を深めた。

【総務本部】

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