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月刊 経団連

月刊 経団連2023年2月号

特集 サーキュラー・エコノミー JOINnovator! ─DE&Iを楽しむイノベーターたち

巻頭言

新しい時代を切り拓く、若者の育成

小路 明善 (経団連副会長/アサヒグループホールディングス会長)

先般、経団連は「次期教育振興基本計画」策定に向けた提言を発表した。変化の激しい時代にあっても、教育の歩みは止めてはならない。未来を切り拓くことのできる多様な人材の育成は、経済界のみならず国家的課題であり、「人への投資」は岸田文雄首相が掲げる新しい資本主義の大きな柱でもある。

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特集

サーキュラー・エコノミー

資源循環に関し我が国では、3R(Reduce、Reuse、Recycle)推進及び適正処理の徹底等を通じた取り組みが一定の成果を挙げてきた。こうした中、世界人口の増加に伴う資源消費量の増大や、昨今の国際情勢に端を発する資源供給の不安定化への懸念から、経済安全保障の観点からも、我が国におけるサーキュラー・エコノミー(循環経済)の促進が求められている。
欧州では、サーキュラー・エコノミーの促進を、環境問題への対応としてのみ捉えるのではなく産業政策として位置付け、経済の仕組み自体を変え、成長につなげていくことを掲げている。
我が国においても、これまでの循環型社会の形成において蓄積した技術やノウハウを強みとし、中長期的な競争力強化につなげていくことが重要である。
そこで本特集では、国内外のサーキュラー・エコノミーを巡る議論や動向を踏まえ、サーキュラー・エコノミー促進の重要性、経営トップの意識改革、社会全体での機運醸成に向けた方策などを議論する。

座談会:サーキュラー・エコノミーの促進に向けて

  • 市川 秀夫 (経団連審議員会副議長、資源・エネルギー対策委員長/レゾナック・ホールディングス相談役)
  • 野田 由美子 (経団連審議員会副議長、環境委員長/ヴェオリア・ジャパン会長)
  • 細田 衛士 (東海大学副学長・政治経済学部教授)
  • ■ サーキュラー・エコノミーとは
  • 経済と環境・資源のwin-winの関係を目指す取り組み
  • ■ サーキュラー・エコノミーに取り組む意義
  • 資源循環は企業存続に不可欠な経営課題
  • 日本が取り組むべき3つの理由
    ─資源制約、カーボンニュートラル、地方分散
  • 日本の強みは技術を積み上げ着実に実践していくこと
  • ■ サーキュラー・エコノミー促進に向けた課題
  • 業界の垣根を越え一体的に取り組む
  • 経済性の壁を乗り越えるためには
  • インセンティブ政策の打ち出しとビジネスモデルの再設計
  • 資源循環を前提とした静脈ロジスティクスの再設計
  • ■ サーキュラー・エコノミー促進に向けて政府・企業・国民に求められる役割と期待
  • 産業共生に向けた新たなシステム構築へ
  • グリーン思考の需要を表明できる環境づくりに向けて
  • オープンマインドな企業間連携で新しい価値を生み出す
  • 生活者の大量生産・大量消費型の発想を切り替える
  • 成長戦略の中にサーキュラー・エコノミーを位置付ける
  • ものづくりに強みがある日本が世界をリードしていく

サーキュラー・エコノミーが経済の仕組みを変える
 梅田 靖(東京大学大学院工学系研究科教授/21世紀政策研究所研究主幹)

  • サーキュラー・エコノミーの動向
  • CE型社会におけるビジネス
  • CE型ビジネスの普及に向けて

プラスチック廃棄物問題の解決に向け、イノベーションを加速
 ジェイコブ・デュアー(Alliance to End Plastic Waste (AEPW) 社長兼CEO)

  • プラスチック廃棄物の環境への流出を止めるために
  • 廃棄物管理ソリューションの社会実装を世界中で支援
  • スタートアップへの支援を通じた次世代ソリューション開発
  • 継続的な改善、イノベーション そしてコラボレーションが重要

ボトルは資源!
サントリーのPETボトル水平リサイクルの取り組み

 藤原 正明(サントリーホールディングス常務執行役員サステナビリティ経営推進本部長)

  • プラスチックをいかに適切に使いこなせるか
  • PETボトルのサステナブル化への挑戦
  • 水平リサイクルは真の意味での「資源の有効活用」
  • 資源循環と温暖化対策の両立に向けて
  • 良質な使用済みPETボトルの回収がカギ

リサイクルチェーンの可視化で消費者行動は変わる
─旭化成のBLUE Plasticsプロジェクト
 井出 陽一郎(旭化成デジタル共創本部資源循環プロジェクト長)

  • BLUE Plasticsプロジェクト
  • 消費者行動の変容
  • 消費者のリサイクルに対する意識変革や行動を促すきっかけに

レアメタル資源循環の確立
─電池to電池のクローズドループリサイクル実現に向けて
 今井 健太(VOLTA社長)

  • 世界的な社会要請の高まり
  • サプライチェーンになくてはならない存在へ
  • 効率的で低炭素な流通網を構築する

ビジネスモデル変革によるサーキュラー・エコノミーへの貢献
 藤田 卓也(パナソニック産機システムズ新事業開発本部本部長)
 田島 章男(パナソニックETソリューションズ企画部総括部長)

  • あかりEサポート
    (あかりの価値提供サービス)
  • エスクーボ・シーズ
    (冷やす価値の提供サービス)

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特集

JOINnovator! ─DE&Iを楽しむイノベーターたち

Diversity (多様性)、Equity (公平性)、Inclusion (包摂性) とは、イノベーションを生み出し、持続的な成長を図るための土壌。
今までにない組み合わせを発見する。今までとは見方を変えてみる。イノベーションは、そこから始まる。
だから組み合わせも見方も多様なほうがよい。そして多様さを楽しめる姿勢が大事。
こうした認識のもと、経団連では、博報堂の研究機関 UNIVERSITY of CREATIVITY と共同で様々な分野のイノベーターにインタビューを行い、その模様をシリーズ配信しています。

特集2:JOINnovator! ─DE&Iを楽しむイノベーターたち

多様性こそが成長の原動力
https://youtu.be/xA0G_J3OiEc
 魚谷 雅彦(資生堂会長CEO)

トライ・アンド・エラー
迷いながら進むことで道が開ける感覚

https://youtu.be/NKMzArhYboM
 永山 祐子(建築家)

面白さを生む原動力は「違い」
https://youtu.be/ZgPKWbS2BgY
 本島 なおみ(MS&ADインシュアランスグループホールディングス執行役員(DE&I担当))

いろんな人と出会い、思い込みを崩す
https://youtu.be/C4JcKm6f-c8
 為末 大(Deportare Partners代表)

最初の変化の兆しをつくる
─Be the change that you wish to see in the world
https://youtu.be/H01FlUvyRcs
 松中 権(グッド・エイジング・エールズ代表/プライドハウス東京代表)

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一般記事

「企業行動憲章 実行の手引き」を全面改訂
─サステイナブルな資本主義の確立に向けた、社会性の視座に立脚した企業行動の実践
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/105.html
 中山 讓治(経団連企業行動・SDGs委員長/第一三共常勤顧問)
 吉田 憲一郎(経団連審議員会副議長、企業行動・SDGs委員長/ソニーグループ会長兼社長)
 西澤 敬二(経団連審議員会副議長、企業行動・SDGs委員長/損害保険ジャパン会長)

  • SDGsの経営への統合の進展
  • 求められる複合的な危機への対応
  • SDGsの進捗状況
  • 社会性の視座に立脚した企業行動の実践を

【提言】
中東湾岸諸国との戦略的関係強化を求める

─日GCC FTA交渉再開が急務
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/104.html
 佐藤 雅之(経団連中東・北アフリカ地域委員長/日揮ホールディングス会長)

  • 中東湾岸諸国は日本のEPA・FTAの空白地帯の1つ
  • 中東湾岸諸国との戦略的関係強化が不可欠
  • FTA締結等を通じて、GCC諸国のビジネス環境改善を

【報告】
生物多様性条約COP15を振り返って

 西澤 敬二(経団連審議員会副議長/経団連自然保護協議会会長/損害保険ジャパン会長)

  • COP15における活動報告
  • ネイチャーポジティブの実現に向けて

スタートアップフレンドリースコアリングへのご協力のお願い
 南場 智子(経団連副会長、スタートアップ委員長/ディー・エヌ・エー会長)
 髙橋 誠(経団連スタートアップ委員長/KDDI社長)
 出雲 充(経団連審議員会副議長、スタートアップ委員長/ユーグレナ社長)

  • スタートアップ躍進に向けた5年間がスタート
  • スタートアップエコシステムにおける大企業
  • 大企業のスタートアップフレンドリー度を「見える化」する

【報告】
変化する世界情勢における日墨間の経済関係強化の重要性を確認

─第32回日本メキシコ経済協議会を開催
 片野坂 真哉(経団連日本メキシコ経済委員長/ANAホールディングス会長)
 倉石 誠司(経団連日本メキシコ経済委員長/本田技研工業会長)

  • 変化する世界情勢に、日墨が連携して対応する必要
  • 二国間貿易・投資の拡大と多様化に大きな潜在力。
    ビジネス環境整備が重要なカギに

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