1. トップ
  2. 月刊 経団連
  3. 2026年
  4. 4月号
月刊 経団連

月刊 経団連2026年4月号

特集 サイバーセキュリティ対策の最前線

巻頭言

わが国が輝き続けるために

木原 正裕 (経団連副会長/みずほフィナンシャルグループ社長)

世界は今、「力の時代」へと傾いている。1月に開かれたダボス会議においても、経済・技術・安全保障が絡み合う中で、各国が自国に有利な秩序を求めてせめぎ合う空気を肌で感じた。市場規模や資源、軍事力が交渉力を左右する現実のもと、日本の活路となるのは、日本が培ってきた固有の優位性を軸に、国際社会から「日本がいなければ成り立たない」と見なされる「不可欠性」を築くこと、そしてこの不可欠性を軸に地政学上重要な国・地域と戦略的なパートナーシップを構築することである。

続きを読む

特集

サイバーセキュリティ対策の最前線

近年、国内の重要インフラや企業活動を標的とするサイバー攻撃が増大・高度化する中、わが国では2025年5月にサイバー対処能力強化法及び同整備法が成立した。今後は「能動的サイバー防御」の枠組みのもと、官民連携の強化や通信情報の適切な利用などを通じて、平時から有事まで一体的に対応できる環境を整備し、わが国全体のサイバー・レジリエンス強化を図ることが求められる。

座談会:わが国のサイバー・レジリエンス強化に向けた課題と方策

    • ■ サイバー・レジリエンス強化に向けた官民の取り組み
    • サイバーセキュリティをめぐる経団連の取り組み
    • “人間らしいサイバーセキュリティ”とは
    • 現場の教育、若手の人材発掘・育成が重要
    • 大きな転換点を迎えるサイバーセキュリティ
    • ■ 国内外のサイバー事案の教訓
    • 社会全体で脅威に立ち向かう
    • 高度化する攻撃、弱点を意識して対応
    • 現場での対応を止めないためには権限や指揮統制の明確化が重要
    • 守りは弱点の克服に尽きる
    • ■ 能動的サイバー防御に関する評価と期待
    • 攻撃を未然に防ぐための情報収集と分析
    • 官民情報共有の一体感をさらに深化
    • 民も官も遠慮なく熱を持って解決に向かいたい
    • 現場が動きやすくなる仕組みが大切
    • ■ サイバー・レジリエンス強化に向けて
    • 能動的サイバー防御に定義はなく、取り得るオプションを広げていくことが必要
    • サイバー・レジリエンスの強化には人材育成も欠かせない

    取引先へのサイバーセキュリティ対策要請にあたってのパートナーシップ構築に向けた想定事例
     武尾 伸隆(経済産業省商務情報政策局サイバーセキュリティ課長)

    • サプライチェーンにおけるサイバーセキュリティ対策への取り組みの実態
    • サプライチェーン対策評価制度の検討
    • サイバーセキュリティ対策要請にあたっての課題とその対応
    • 想定事例の概要

    AIを活用したサイバー脅威とその防御策
     村上 明子(AIセーフティ・インスティテュート(AISI)所長、
    SOMPOホールディングス執行役員常務 グループチーフデータオフィサー)
     銭谷 謙吾(情報処理推進機構(IPA)セキュリティセンターサイバー情勢分析部
    調査グループ エキスパート、
    (併)AIセーフティ・インスティテュート(AISI))

    • AIセキュリティの概況
    • AIサイバー脅威の動向
    • AI時代のセキュリティ対策
    • AI時代を生きるために

    産業横断サイバーセキュリティ検討会の取り組み
     和田 昭弘(サイバーリスク情報センター
    産業横断サイバーセキュリティ検討会(CRIC CSF)第6期会長、
    全日本空輸デジタル変革室専門部長)

    • ■ サプライチェーン全体の防御力の底上げ
    • CRIC SC3との連携
    • コミュニティによる情報共有
    • 政府への働きかけ
    • ■ 経営層の意識改革と組織体制の強化
    • 「セキュリティ経営者サミット」の開催
    • 「セキュリティ統括室構築・運用キット」の提供
    • ■ 次世代のセキュリティ人材の育成
    • Cybersecurity Governance Leadership Academy(CGLA)の運営
    • 人材定義の継続的アップデート

    JR東日本におけるサイバーセキュリティ強化の歩み
     池田 裕彦(東日本旅客鉄道副社長・イノベーション戦略本部長)

    • JR東日本のインシデント事例
    • JR東日本グループのセキュリティ体制
    • さらなるセキュリティ強化へのアプローチ
    • 制御系システムへの取り組み

    AI時代のITおよびセキュリティ人材育成の課題と展望
     園田 道夫(情報通信研究機構(NICT)サイバーセキュリティ研究所
    ナショナルサイバートレーニングセンター長)

    • セキュリティ人材の需給状況
    • システム開発における生成AI活用の主流化
    • エキスパート人材の育成に向けた課題
    • 人間独自の検知能力を組織的に鍛えるべし

    2026年は量子セキュリティ元年
     石塚 宏一(アスピレイション代表取締役)

    • 迫り来るQ-Dayの現実と脅威
    • 量子計算技術の飛躍的進展と暗号解読のリアリティ
    • 次世代の盾:耐量子計算機暗号(PQC)への移行
    • 実践的ソリューションによる即時防御
    • プロアクティブ・サイバー防御としてのPQC

    サイバー分野における日英間の官民連携強化に向けた取り組み
    https://www.keidanren.or.jp/en/journal/2026/04_Barber.html
     シャロン・バーバー(英国国家サイバー諮問委員会(NCAB)共同議長)

    • なぜ官民連携がかつてなく重要なのか
    • 同様の課題
    • 共同の責務とベストプラクティスの共有
    • 規制の調和

    ページ上部へ戻る

    一般記事

    【報告】
    サーキュラーエコノミー訪欧ミッションを派遣

     野田 由美子(経団連副会長、環境委員長/ヴェオリア・ジャパン会長)

    • ミッション派遣の背景
    • フィンランド政府・産業界との意見交換
    • ドイツ政府・産業界との意見交換
    • ミッションの成果
      ─ CEの位置付け転換と日本への示唆

    【提言】
    米国・メキシコ・カナダ協定の見直しに関する意見

    https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/005.html
     (経団連国際経済本部)

    • USMCAをめぐる動向
    • USMCAの意義
    • 見直しに向けた経団連の考え方

    安全・安心な社会の構築に向けた就労支援の一層の強化を
     十倉 雅和(全国就労支援事業者機構会長)

    • 最近の犯罪情勢と再犯防止の重要性
    • 更生保護における民間の協力と支援
    • 全国機構の主な活動
    • 安心・安全な社会の構築に向けた支援のお願い

    連載

    新会員紹介

    「月刊 経団連」一覧はこちら