コーポレートガバナンスの本質は、企業の自律的・主体的な取り組みによって持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現することにある。今後は、実質的なガバナンス改革を通じて自律的な企業行動を支える施策・仕組みへと転換していく必要がある。こうした問題意識のもと、経団連は2025年12月に意見書「持続的な成長に向けたコーポレートガバナンスのあり方」を公表した。
そこで本座談会では、今後のコーポレートガバナンスのあり方を議論するとともに、「投資牽引型経済」の実現に向けた様々な方策を検討する。
中田 誠司
なかた せいじ
経団連審議員会副議長、金融・資本市場委員長
大和証券グループ本社会長
2024年5月経団連審議員会副議長に就任、2025年から金融・資本市場委員長。
1983年大和証券入社。2002年大和証券エスエムビーシー事業法人営業部長、2009年大和証券グループ本社取締役兼常務執行役、2016年代表執行役副社長COO、2017年代表執行役社長CEOに就任。2024年から会長
冨田 哲郎
とみた てつろう
経団連審議員会議長
東日本旅客鉄道相談役
2018年経団連副会長に就任、2022年から経団連審議員会議長。
1974年日本国有鉄道入社。1987年東日本旅客鉄道入社。2000年取締役総合企画本部経営管理部長、2003年常務取締役、2008年代表取締役副社長、2012年代表取締役社長に就任。2018年取締役会長、2024年から相談役
時田 隆仁
ときた たかひと
経団連副会長
富士通社長
2021年経団連審議員会副議長に就任、2025年から経団連副会長。
1988年富士通入社。2014年金融システム事業本部長、2015年執行役員、2019年執行役員常務グローバルデリバリーグループ長、2019年から社長
廣川 斉
ひろかわ ひとし
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)ESG・スチュワードシップ推進部長
1996年大蔵省入省。2018年金融庁総合政策局付(金融担当大臣秘書官事務取扱)、2021年金融庁企画市場局企業開示課長、2023年金融庁退職。2024年GPIF入職、ESG・スチュワードシップ推進部次長、2025年から ESG・スチュワードシップ推進部長
松岡 直美
まつおか なおみ
司会:経団連金融・資本市場委員会資本市場部会長
ソニー銀行副社長
2020年経団連金融・資本市場委員会資本市場部会長に就任。
ゴールドマン・サックスマネージングディレクター、AIG取締役専務執行役員、ソニーグループ執行役員を経て、 2025年からソニー銀行副社長。スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議、金融審議会市場制度ワーキンググループ、企業会計審議会、東京証券取引所市場運営委員会、日本成長戦略会議新戦略策定のための資産運用立国推進分科会等、各種審議会等の委員を務める
- ■ 近年の市場を取り巻く環境変化とコーポレートガバナンス改革の成果
- 「投資牽引型」への転換が必要
- 企業ごとにガバナンスのあり方は多様
- 企業の「稼ぐ力」を高めるガバナンス改革
- ■ スチュワードシップ改革の進捗
- 建設的対話を支えるスチュワードシップ改革
- 企業の創意工夫による自律的経営を支える枠組み
- ■ 企業のガバナンス改革を支える環境整備
- エクスプレインを基本に本質的なガバナンス運営を
- 経営者が自らの言葉で対話する
- 議決権行使助言会社の影響力抑制を
- 中長期的な企業価値向上を見据えた建設的対話
- ■ 株主・投資家の役割と政府への期待
- 中長期的成長を見据えた環境整備を
- 投資家側の改革を促すアセットオーナーとしての取り組み
- 実質的な対話の場を支える制度整備が不可欠
- 企業・投資家が共に企業価値創造に取り組む
- 世界の潮流を踏まえた制度整備を