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月刊 経団連

月刊 経団連2026年6月号

特集 グローバルサウスとの連携強化に向けて

巻頭言

エネルギー戦略の実装が育む、技術の進化と人の成長

木藤 俊一 (経団連審議員会副議長/出光興産会長)

イランを中心とした中東情勢の緊張をはじめ、世界的に地政学リスクが高まり、各国の政策も不安定さを増している。その結果、わが国のエネルギーを取り巻く環境は、かつてない不確実性の中に置かれている。このような状況で求められるのは、わが国のエネルギー安全保障と安定供給を確実に維持しながら、同時に2050年カーボンニュートラル社会の実現を見据えてグリーン・トランスフォーメーション(GX)を着実に推進するという、高度な両立の実現である。

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特集

グローバルサウスとの連携強化に向けて

資源に乏しく、人口減少に直面するわが国にとって、食料・資源・エネルギーが豊富な国・地域が多く、高い潜在成長力を有するグローバルサウスとの一層の連携強化は不可欠である。経団連では、2025年12月に提言「グローバルサウスとの連携強化に向けて」を公表し、日本政府に対してトップ外交の展開や官民フォーラムの開催などを盛り込んだアクションプランの策定、力強い外交の展開を求めた。国際社会が分断と対立の色を濃くする中、グローバルサウスと連携を強化することは、ルールに基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化を主導するうえで重要な足掛かりとなるものでもある。

座談会:グローバルサウスとの連携強化に向けて

  • 安永 竜夫(経団連審議員会副議長、グローバルサウス委員長、南アジア地域委員長、日本ブラジル経済委員長/三井物産会長)
  • 森田 隆之(経団連グローバルサウス委員長、アメリカ委員長/日本電気社長)
  • 原 典之(経団連審議員会副議長、アジア・大洋州地域委員長/MS&ADインシュアランスグループホールディングス会長)
  • 遠藤 貢(東京大学大学院総合文化研究科教授、日本国際政治学会理事長)
  • ■ 現在の国際情勢をどう見るか
  • これまでの国際秩序の枠組みが通用しない世界
  • 経済安全保障の視点を踏まえた新たな仕組みを再構築すべき
  • 様々な国・地域がつながり合いながら秩序を形成する多極体制の時代に
  • 比重が高まる技術の要素を踏まえた新しい秩序が求められている
  • ■ 日本の外交政策はどうあるべきか
  • 「信頼できる第3の選択肢」を提供する
  • FOIPのもと、国ごと、分野ごとに連携のアクションプランが必要
  • ■ グローバルサウスとの連携をどのように強化するか
  • インドで日本企業が存在感を発揮できるかどうかが試金石
  • アフリカ諸国はしたたかに自国の利益を追求
  • 国、分野を決めて、日本が持つ技術の実装を丁寧に進めていくことが大切
  • ASEANはバランサーとしての日本に期待
  • ■ 政府はどのような役割を果たすべきか
  • 外交指針、国家戦略を示すべき
  • 日本の控えめな姿勢がアフリカ諸国との信頼醸成に寄与
  • 首相自ら民間企業を伴いグローバルサウス訪問を
  • ■ 企業・経済界が果たすべき役割
  • アフリカ現地で活躍する人材の育成を
  • 現地の人々と価値観を共有しながら仕事ができるかどうかが重要
  • 人材交流・人材育成の枠組みを強化する
  • 官民が連携し、各国の経済と安全保障を長期にわたって支えていくことが必要

共創、その先へ
 荒井 勝喜(経済産業省通商政策局長)

  • グローバルサウス事業の概要とこれまでの成果
  • 制度改善とともに実証事業の横展開を進める
  • 知的基盤の強化と今後のアクション

ODAを活用したグローバルサウスとの連携強化
―多様なパートナーとの連携による新たな開発協力
 今福 孝男(外務省国際協力局長)

  • 変化する国際環境と開発協力の役割
  • 開発協力の新潮流:援助から共創へ
  • 日本のODAの強みとオファー型協力
  • 民間資金動員と官民連携
  • 日本企業への期待
  • 共創による持続可能な成長

データから読み解くグローバルサウスの可能性と今後の展望
 又木 毅正(野村総合研究所エネルギー産業コンサルティング部
 グローバル産業インフラグループ グループマネジャー)

  • GSの経済規模は欧米中を超える
  • GS諸国の経済・産業発展段階や直面する課題は多様である
  • 経済・産業発展段階に応じて日本の貢献、日本企業の事業機会は異なる
  • GS新潮流としての新エコシステム形成の場とイノベーションの一極

日本信号のアフリカ市場への挑戦と人材育成
 後藤 隆一(日本信号社長)

  • グローバルサウスと交通インフラの意義
  • アフリカとの距離を縮める人材戦略
  • 近年のアフリカ事業の進展
  • ウガンダでの技術者育成

インドと共に成長
―スズキの挑戦と第三国展開
 鈴木 浩一(スズキ常務役員インド事業本部長)

  • スズキとインド事業
  • 経済成長とカーボンニュートラル
  • 牛ふんを活用したバイオガス事業
  • 第三国への展開
  • 新たな取り組み

グローバルサウスにおける医療アクセス向上に向けた富士フイルムの挑戦
―結核対策を起点とした携帯型X線撮影装置の活用と1次医療の強化
 大塚 琢磨(富士フイルム メディカルシステム事業部マネージャー)

  • 医療アクセスの構造的課題
  • 結核対策における検診機会の拡充
  • 携帯型X線を活用した現場展開モデル
  • 1次医療強化につながる持続的アプローチ

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一般記事

【報告】
震災の記憶をたどり、復興の現在地を知る

―災害復興特別委員会による福島被災地視察
 筒井 義信(経団連会長、災害復興特別委員長/日本生命保険特別顧問)
 冨田 哲郎(経団連審議員会議長、災害復興特別委員長/東日本旅客鉄道相談役)

  • 「くらしの再建」と「なりわいの再興」の両立を目指して
  • 復興の先に目指す被災地域の活性化

【提言】
税・財政・社会保障一体改革に関する基本的考え方

―投資牽引型経済の実現による成長と分配の好循環
https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/018.html
 小堀 秀毅(経団連副会長、社会保障委員長、税・財政・社会保障一体改革検討会議座長/
 旭化成会長)

  • 目指すべき姿
  • 現状と課題
  • 一体改革の全体像
  • 経済財政運営のあり方
  • 社会保障国民会議での考え方

【提言】
裁量労働制の拡充を求める

―柔軟で自律的な働き方をさらに広げるために
https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/023.html
 冨田 哲郎(経団連審議員会議長、労働法規委員長/東日本旅客鉄道相談役)
 小路 明善(経団連副会長、労働法規委員長/アサヒグループホールディングス会長)
 芳井 敬一(経団連労働法規委員長/大和ハウス工業会長)

  • 今後求められる働き方
    ─ 裁量労働制の拡充の必要性
  • 裁量労働制の拡充に向けて
  • 裁量労働制の拡充のあり方

【提言】
Society 5.0時代のヘルスケアⅤ

―国民への価値還元を実現するヘルスケア・データスペースの構築
https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/024.html
 安川 健司(経団連審議員会副議長、イノベーション委員長/アステラス製薬会長)
 稲垣 精二(経団連審議員会副議長、イノベーション委員長/第一ライフグループ会長)
 田中 孝司(経団連イノベーション委員長/KDDI相談役)

  • 「ヘルスケア・データスペース」の考え方
  • 「ヘルスケア・データスペース」構築に向けた具体策

【提言】
「育成から飛躍へ:スタートアップ育成5か年計画の先を見据えた基本戦略」を公表

https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/019.html
 南場 智子(経団連審議員会副議長、スタートアップ委員長/ディー・エヌ・エー会長)
 髙橋 誠(経団連スタートアップ委員長/KDDI会長)
 出雲 充(経団連スタートアップ委員長/ユーグレナ社長)

  • 5か年計画の先を見据えた基本戦略
  • 現5か年計画の強化

連載

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