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月刊 経団連

月刊 経団連2023年1月号

特集 未来をともにつくる ─経団連の役割と今後の針路

巻頭言

サステイナブルな資本主義の実践を目指し、社会課題の解決と持続的な経済成長を実現する

十倉 雅和 (経団連会長)

2022年2月に勃発したロシアのウクライナ侵略は今なお収束の兆しが見えず、国際秩序の根幹を大きく揺るがしている。これに起因する世界的な資源・食料価格の高騰により、我が国のエネルギー・食料安全保障が大きな課題として浮き彫りになっている。

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特集

未来をともにつくる ─経団連の役割と今後の針路

2002年5月に経済団体連合会と日本経営者団体連盟が統合し、現在の日本経済団体連合会が誕生して20年の節目を迎えた。
本特集では、昨年10月に開催したシンポジウムの模様を紹介する。
あわせて、統合後20年の歩みを振り返りつつ、「2050年の日本、世界の姿」にかかわる有識者解説などを踏まえ、今後の経団連の針路を展望する。

統合20周年記念号:統合20周年記念シンポジウム

【特別寄稿】
経団連統合20周年に寄せて

 岸田 文雄(内閣総理大臣)

第1部 統合20周年記念シンポジウム

総合経済団体として、社会性の視座から、未来を切り拓くための針路を示す
 十倉 雅和(経団連会長/住友化学会長)

イノベーションを生み出し、今一度、日本の産業競争力を強化していく
 冨田 哲郎(経団連審議員会議長/東日本旅客鉄道会長)

【基調講演】
国際社会の歴史と展望

 田中 明彦(国際協力機構(JICA)理事長)

【パネルディスカッション】
我が国経済社会の展望と経団連の果たすべき役割

イノベーションこそが経済成長の要
 吉川 洋(東京大学名誉教授)

技術革新による価値創造で、持続可能な社会を実現
 宮永 俊一(経団連前副会長・審議員会副議長/三菱重工業会長)

成長とフェアネスが両立する経済社会システムの構築
 平野 信行(経団連副会長/三菱UFJ銀行特別顧問)

業界を超えたシームレスな国際連携で地球上の課題解決へ
 安永 竜夫(経団連副会長/三井物産会長)

第2部 2050年を展望する

外交

今後の日米関係
 久保 文明(防衛大学校長/21世紀政策研究所研究主幹)

  • 米国の国際社会におけるリーダーシップと国内世論の関係
  • トランプ外交を振り返る
  • 日本の外交姿勢

国際秩序の将来と日本の針路
 細谷 雄一(慶應義塾大学法学部教授)

  • 世界史的な地殻変動の時代
  • 中ロ・米欧の分断が一層進行する国際社会
  • 日本が果たすべき役割

中国はどこへ向かうのか
 川島 真(東京大学大学院総合文化研究科教授/21世紀政策研究所研究主幹)

  • なぜ中国の行き先が不透明に映るのか
  • 中国国民の不安感
    ─喫緊の社会的課題への対処がなされるのか
  • 国際社会との関わり方・外交方針
  • 「台湾有事」の可能性とチャイナビジネスリスク
科学技術/イノベーション(DX)

The Great Resetの先にあるBetter Co-Beingを目指して
 宮田 裕章(慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授)

  • DXを通じた経済だけでない多様な価値の可視化。
    持続可能な社会と一人ひとりに寄り添うWell-beingを調和させる。
  • 人と世界のつながりにおいて、地球環境への意識が不可欠に
  • GDPからGDW (Gross Domestic Well-being) へ
  • データを活用して一人ひとりに寄り添える時代に
  • シングルマザーの困難を危機の手前から検知する試み
  • 持続可能性とWell-beingを両立させたBetter Co-Beingへ

誰一人取り残されないデジタル社会の姿
 村井 純(慶應義塾大学教授)

  • コロナ禍で未来ビジョンが10倍速で実現
  • 地球を宇宙から包むインフラ技術による新展開
  • 日本の使命は「地球の未来」であるべき

ディープテック・スタートアップエコシステムの構築に向けた日本の課題
 菅 裕明(東京大学大学院理学系研究科教授)

  • スタートアップ創出のアクセレレーション
  • 新しい研究は境界領域で起きる
    ─米国MITの大学院設計とイノベーションの気運
  • ダーウィンの海を渡りきるために
  • 社会実装には日本固有の社会構造や意識の変革が必要
環境・エネルギー(GX)

カーボンニュートラルに向けた挑戦と機会
 寺澤 達也(日本エネルギー経済研究所理事長)

  • 再エネ・省エネと原子力にかかわる日本の技術で世界をリードしていくべき
  • 非電力分野の脱炭素化がカーボンニュートラル実現の鍵
経済/労働/社会保障

再分配政策が改善できることとできないこと
 飯田 泰之(明治大学政治経済学部教授)

  • 乖離はなぜ生まれるか
    ─格差感の拡大とデータでみる格差縮小の趨勢
  • 固定費が実感可処分所得の格差を拡大する
  • 必要な対策は人口分散化への支援

これからの労働法政策の展望
 荒木 尚志(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

  • 働き方の多様化と労働法の外部的展開
  • 働き方の多様化と労働法の内部的変革
  • 規制のシンプル化と当事者によるカスタマイズ
  • 市場機能の活用

未来への投資
─我が国の社会保障・財政を考える
 翁 百合(日本総合研究所理事長)

  • 長期停滞と少子化などの問題が顕在化する日本
  • 社会保障の改革に向けて
  • 求められる持続的成長を支える財政基盤

第3部 経団連統合20年の歩み

経団連と日経連の統合へ向けた取り組み
 久保田 政一(経団連副会長・事務総長)

  • 統合問題の検討過程
  • 統合の準備
  • 新経団連の発足

統合アーカイブ

日本経済団体連合会が発足

20 years of progress

総会時の名誉会長挨拶・創刊号(2002年7月)から再掲
総合経済団体の発足に深い感慨
 今井 敬(日本経団連名誉会長)

総会時の会長挨拶・創刊号(2002年7月)から再掲
「志」を高く掲げ、新たな発展への道を切り拓く
─活力と魅力あふれる日本を目指して
 奥田 碩(日本経団連会長)

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一般記事

【提言】
web3推進戦略

―Society 5.0 for SDGs実現に向けて
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/096.html
 篠原 弘道(経団連副会長、デジタルエコノミー推進委員長/日本電信電話相談役)
 東原 敏昭(経団連副会長、デジタルエコノミー推進委員長/日立製作所会長)
 井阪 隆一(経団連デジタルエコノミー推進委員長/セブン&アイ・ホールディングス社長)

  • web3を巡る現状
  • まずやってみる:Society 5.0 for SDGs実現を目指すためのweb3活用
  • 「web3先進国」への変貌に向けたステップ
  • 直ちに取り組むべき施策
  • 今後求められる関連分野の施策

【提言】
司令塔機能を強化し、新たな感染症に備える

https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/097.html
 永野 毅(経団連副会長、危機管理・社会基盤強化委員長/東京海上ホールディングス会長)
 相川 善郎(経団連審議員会副議長、危機管理・社会基盤強化委員長/大成建設社長)
 安川 健司(経団連審議員会副議長、危機管理・社会基盤強化委員長/アステラス製薬社長)
 渡邉 健二(経団連危機管理・社会基盤強化委員長/NIPPON EXPRESSホールディングス会長)

  • 統括庁を軸にした政府司令塔機能の強化
  • 日本版CDCを軸にした研究開発の促進
  • 次なる感染症に備えた体制整備
  • 一刻も早い体制整備を

【報告】
重層的な対話を通じ、日米関係の拡大・深化を目指す

 早川 茂(経団連審議員会副議長、アメリカ委員長/トヨタ自動車副会長)
 植木 義晴(経団連アメリカ委員長/日本航空会長)

  • 米国からの要人の来訪
    • メリーランド州ホーガン知事
    • ノースダコタ州バーガム知事
    • ニーレンバーグ・サンアントニオ市長一行と懇談
  • 訪米ミッションを派遣
    ─ニュージャージー州の投資先としての魅力

【報告】
「企業と投資家との対話の深化に向けた英国ミッション」を派遣

 日比野 隆司(経団連審議員会副議長、金融・資本市場委員長/大和証券グループ本社会長)

  • 金融・資本市場が未来社会の創造に果たす役割の重要性を再認識
  • ミッションの成果を踏まえた、経団連の今後の取り組み

連載

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