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月刊 経団連

月刊 経団連2014年12月号

特集 女性が輝く社会の実現に向けて

巻頭言

誰もが活き活きと働ける社会へ

荻田 伍 (経団連副会長/アサヒグループホールディングス相談役)

かなり以前から、多様な人材を活かすダイバーシティ経営の重要性は指摘されてきたが、安倍政権が女性の活躍推進を成長戦略の柱に据えて、一気に取り組みのスピードが上がったと感じている。女性の活躍推進はダイバーシティ経営の一分野ではあるが、特に少子化を踏まえて、眠れる資源である女性の活躍を推進することは、日本の持続的な成長になくてはならないものである。

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特集

女性が輝く社会の実現に向けて

女性の活躍推進がかつてない機運の高まりを見せている。しかし企業の取り組みは突然始まったわけではない。早くから試行錯誤を重ね地道にこの問題に取り組んできた先進企業の努力が、ようやく花開く時期が来たといえよう。そうした先進企業では、力強く、そして、しなやかに取り組みを牽引する女性管理職の存在が鍵を握る。これらの女性管理職からダイバーシティを社内に浸透させるための工夫、有効な施策などのヒントを得るともに、管理職としての心得、マネジメントのあり方について聞き、女性管理職のロールモデルを提示する。

対談:女性の活躍推進をめぐる政府と経団連の取り組み

  • 有村治子 (女性活躍担当大臣・参議院議員)
  • 大宮英明 (経団連副会長・企業行動委員長/三菱重工業会長)

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有村治子 (女性活躍担当大臣・参議院議員)

大宮英明 (経団連副会長・企業行動委員長/三菱重工業会長)

椋田哲史 (司会:経団連専務理事)

  • ●自身の経験を踏まえた女性活躍の課題と意義
  • 女性活躍を日本の競争力強化につなげる
  • 「女性活躍」は企業がグローバル競争を勝ち抜くための経営戦略
  • ロールモデルとなる女性が次の世代を引っ張っていける環境を
  • 働き方を変えるために社内の意識改革が必要
  • ●企業における女性の活躍推進
  • 自主的かつ具体的な行動計画の策定・公表
  • 企業の経営判断を尊重し、気持ちよく参加してもらえる環境を整える
  • ●今後社会全体で進めるべき取り組み
  • 産学官の連携によってキャリア教育や理工系女性人材の育成を充実させる
  • 女性が自信と誇りを持って意思決定できるように
  • ●女性の活躍は日本の成長戦略そのもの
  • 女性の地位向上によって世界から評価される日本に
  • 「女性活躍アクション・プラン」を着実に実行する

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座談会:次代を開くダイバーシティ企業の女性管理職

  • 中川順子 (経団連女性の活躍推進委員会企画部会長/野村ホールディングス執行役員)
  • 吉田久子 (第一生命保険人事部補佐役(グループD&I推進担当))
  • 神宮純緒 (日立製作所人財統括本部ダイバーシティ推進センタ部長代理)
  • 尾白克子 (キリン人事部多様性推進室長)

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中川順子 (経団連女性の活躍推進委員会企画部会長/野村ホールディングス執行役員)
女性活躍推進は、成長戦略の柱として位置付けられ、企業においてもさまざまな取り組みが進んでいる。女性の活躍を推進する企業風土をつくり上げ、浸透、発展させていくために、企業トップによる強い意思表示とコミットメントに始まり、さまざまな階層、さまざまな場で絶え間ない努力が行われている。また、働く女性としては、管理職になれば、取り巻く環境や仕事の幅も変わり苦労があるが、それを越えるメリットがある。また、自分が助けられていることに気づけば、助けが必要な人に対して手を差し伸べることができ、リーダーはそれをより可能にする。

吉田久子 (第一生命保険人事部補佐役(グループD&I推進担当))
第一生命は、経営品質の向上を通じてグループ価値の向上を目指すDSR経営に取り組んでいる。ダイバーシティ&インクルージョンの推進については、人財は競争力の源泉であり、従業員の活躍なくして企業の成長はないという考えのもと「経営戦略そのものである」と位置付けている。従業員の大半を占める女性活躍推進には、能力開発支援とワーク・ライフ・バランスの推進、意識・風土改革に取り組んできた。さらに2016年4月までに女性管理職比率20%以上という目標を掲げ、女性リーダー育成の取り組みを強化している。

神宮純緒 (日立製作所人財統括本部ダイバーシティ推進センタ部長代理)
機械工学等の分野を履修する「理系女子」がそもそも少なく、社員の約8割をエンジニアで占める日立における女性総合職の母集団形成は厳しい。そのような状況下、日立は、経団連を通じて政府や関係機関に理系女子を増やすよう申し入れる一方、大学と連携してキャリアセミナーを開催するなどの活動も積極的に行っている。ダイバーシティ推進に関しては、グローバル化に対応した競争力強化のための経営戦略として位置付け、さまざまな取り組みを通じて社内への浸透を図っている。女性活躍推進については、2015年度までに女性社員を役員に登用すること、2020年度までに日本国内の女性管理職を1000人とすることを社内外に公表した。

尾白克子 (キリン人事部多様性推進室長)
キリンでは、2006年からダイバーシティの取り組みをはじめ、ダイバーシティ推進は、企業の価値を高めるために必要であるという認識のもと、経営戦略に位置付けられている。女性活躍推進に関しては、「トップダウンによる機会提供と環境整備」と「ボトムアップによるキャリア支援と組織風土改革」を両輪に取り組んできた。昨年、数値目標として、女性リーダーを現在の100人から2021年までに300人に増やすことを社内外に公表し、候補となる女性従業員を絞って、意識改革を進めている。

  • ●各社におけるダイバーシティ推進の経緯・取り組み状況
  • 女性の能力開発支援と継続就業できる環境整備
  • 企業の競争力強化のためのダイバーシティ推進
  • トップダウンとボトムアップの両輪で取り組む
  • 数値目標をコミットして女性リーダーの育成を目指す
  • 業界トップを目指して各社の取り組みを「見える化」
  • 数値目標と女性のスキルアップ施策をセットで打ち出す
  • 女性従業員も男性従業員も働きやすい職場環境に
    ~ワークスタイルの変革
  • 女性従業員を「前倒しのキャリア」で育成する
  • 仕事の面白さを知ることが出産後の早期復帰につながる
  • ●ダイバーシティにかかる従業員の意識、企業風土の醸成
  • 女性が「自分たちがやらなければ」という意識に
  • 男女で平準化していく方向性が必要
  • 女性管理職による若手総合職へのメンタリングを充実
  • 集合研修と個別研修のどちらが効果的か
  • ●管理職としての体験から
  • 周りの男性管理職をロールモデルにした
  • 不安を抱える女性従業員を引き上げるマインドを
  • 管理職となることに戸惑う女性の背中を押す
  • 失敗しても死ぬわけじゃない、どん欲にチャレンジしてほしい
  • 女性にとって人事異動における苦労とは
  • ●女性へのエール
  • ライフイベントとキャリアパスの調整が大切
  • しなやかな生き方ができる「働く女性」になってほしい
  • 周りから支援を受けられるような状況をつくること

女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム・公開フォーラム
「女性の力を成長の源泉に」を開催

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経団連は9月12日から14日にかけて、「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」(WAW! Tokyo 2014)を日本国政府、日本経済新聞社、日本国際問題研究所との共催により開催した。初日には公開フォーラム「女性の力を成長の源泉に」が、東京・大手町の経団連会館で開催され、約1,200名が来場した。当日は、国内外の女性リーダー、経営者が、女性が働くことによる経済効果や企業競争力の強化等について議論を交わした。

  • ■開会あいさつ
    安倍晋三 (内閣総理大臣)
  • ■基調講演「女性のエンパワーメントによる経済効果」
    クリスティーヌ・ラガルド (IMF専務理事)
  • ■特別対談「女性が輝く社会に向けて」
    安倍昭恵 (総理夫人)
    シェリー・ブレア (「女性のためのシェリー・ブレア基金」創設者(元英首相夫人))
  • ■ビデオ・メッセージ
    ヒラリー・クリントン (前米国務長官)
  • ■パネルディスカッション「女性の活躍が企業競争力を高める」
    榊原定征 (経団連会長(東レ会長))
    アン・スウィーニー (ディズニー・メディア・ネットワークス共同会長、ディズニー/ABCテレビ社長)
    ロハナ・ロズハン (アストロ業務執行取締役兼CEO)
    ケビン・マカーン (マッコーリーグループ会長)
    小林いずみ (ANAホールディングス社外取締役)
    槍田真希子 (モデレーター:日本経済新聞記者)

女性の活躍推進を企業成長の原動力に
 前田新造 (経団連女性の活躍推進委員会共同委員長/資生堂相談役)
 伊藤一郎 (経団連女性の活躍推進委員会共同委員長/旭化成会長)

  • 経営戦略としての女性活躍推進
  • 女性のキャリア意識醸成・キャリア形成
  • 管理職の意識・マネジメント改革
  • 働き方の見直し
  • 女性活躍推進のネクスト・ステージ

大成建設の女性活躍推進への取り組み
 大成建設

  • 取り組みの経緯
  • 女性活躍推進のための具体的施策
  • 女性活躍推進に取り組んだ主な成果
  • さらなる取り組みについて

損保ジャパン日本興亜グループにおける経営戦略としての女性活躍推進取り組み
 損保ジャパン日本興亜グループ

  • 経営戦略としてのダイバーシティ
  • 経営からのトップダウンによりダイバーシティを経営戦略として推進
  • 各層向け女性育成プログラムを同時並行で進めることで
    女性リーダーのパイプラインを形成し、女性活躍の機運を醸成

東芝グループにおける女性活躍推進の取り組み
 東芝

  • ダイバーシティ推進の経緯
  • 女性活躍推進の取り組み
  • 今後の取り組み

進化する女性活躍推進
 松浦民恵 (ニッセイ基礎研究所生活研究部主任研究員)

  • 第一の時代(1986年~1999年):法対応としての女性活躍推進のスタート
  • 第二の時代(2000年代):少子化を背景とした両立支援の前進
  • 第三の時代(2010年代):両立支援と均等推進の両輪連動の模索
  • 女性活躍推進の変遷と今後の「進化」への期待

女性の活躍は企業の活力!
 久留百合子 (女性の大活躍推進福岡県会議共同代表/ビスネット代表取締役)

  • 「女性の大活躍推進福岡県会議」の発足
  • なぜ女性が活躍できないのか

キャリア教育を通じた職業観形成
 内海房子 (国立女性教育会館理事長)

  • キャリアの構築を社会の変化につなげる
  • 実績を積み上げて働き方や意識を変える

霞が関の挑戦
~「女性への配慮」から「組織全体の働き方改革」へ
 霞が関で働く女性有志

  • 女性職員の悩み・不安とその原因
    ~「業務量」以上に「時間帯」が課題
  • 女性への「配慮」から組織全体の「働き方改革」へ
    ~働き方を変えない組織に未来はない
  • 霞が関の「働き方改革」に向けた10の提言

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一般記事

【提言】
震災復興の今後の方向性に関する意見

http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/085.html
 榊原定征 (経団連会長・震災復興特別委員長)
 岩沙弘道 (経団連審議員会議長・震災復興特別委員会共同委員長)

  • 復興に関する方針・計画の見直し
  • 立地競争力・成長力の強化
  • まちづくりの課題
  • 人材不足・人口減少への対応

【提言】
国民生活の向上や持続的な経済成長に資するエネルギー政策を

~当面のエネルギー政策に関する意見
http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/081.html
 加藤泰彦 (経団連資源・エネルギー対策委員会共同委員長/三井造船会長)
 高橋恭平 (経団連資源・エネルギー対策委員会共同委員長/昭和電工会長)

  • 原子力発電所再稼働プロセスの加速
  • 地球温暖化対策税の抜本的見直し
  • 再生可能エネルギー導入策の見直し
  • エネルギーコスト削減に向けた取組み支援策
  • 電力システム改革

日欧経済交流のさらなる拡大に向けて
~ヨーロッパ地域委員会が訪欧ミッションを派遣
 佐藤義雄 (経団連ヨーロッパ地域委員会共同委員長/住友生命保険会長)

  • 日EU EPAの早期実現の重要性を共有
  • 日米欧の経済統合も視野に入れるイタリア
  • EUで存在感が高まるポーランド
  • 日本との関係構築に意欲的なセルビア

震災復興の取り組みを継続
~2013年度社会貢献活動実績調査結果に見る企業の社会貢献
http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/082.html
 古賀信行 (経団連副会長・社会貢献推進委員長/野村證券会長)
 佐藤正敏 (経団連社会貢献推進委員会共同委員長・1%クラブ会長/損害保険ジャパン日本興亜相談役)

  • 1社平均支出額は4.8億円
    リーマンショック以前並み水準に
  • 復興支援に取り組む企業は七割強
  • 継続的な被災地支援活動の展開を

連載

  • あの時、あの言葉
    やがて世界が歌いだす
    林 三郎(第一興商社長)

  • 未来を創る企業力 (5) ~100年経営の真髄に迫る~
    厚い信頼関係を基盤として、高まる社会の期待に応えていく。
    あすか製薬

    • 創薬への並々ならぬ熱意で医療の現場を支え続ける
    • 固いパートナーシップがジェネリックに革新を導く
    • 製品と人材の両輪がそろい事業は次のステップへ加速
  • 農業の競争力強化と成長産業化に向けた経済界と農業界の連携・協力 (3)
    アサヒグループの農業分野における研究開発の取り組み
    アサヒグループホールディングス

    • 「食と健康」領域と農業分野との関係
    • ビール酵母を活用した農業資材の開発
    • 機能性飼料の開発と畜産物のブランド化の取り組み
    • 抗酸化力を発揮するりんごポリフェノール
    • 「新たなバリューチェーンの構築」に向けて
  • 世界に羽ばたく人づくり (9)
    筑波大学におけるグローバル人材育成を目指した取り組み
    阿江通良(筑波大学副学長(教育担当)・理事)

    • 建学の理念とトランスボーダー大学
    • Campus-in-Campus
    • グローバル人材育成の基盤
    • グローバル人材育成のための教育体制の整備
    • さらに取り組むべきこと
  • エッセイ「時の調べ」
    ものづくりの背景にある精神性や美学
    堀木エリ子(和紙デザイナー)

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